こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
最近、すっかり秋めいてきました。
現在、大通公園では「さっぽろオータムフェスト」が開催中です。
中央店から徒歩圏内にある大通公園では、ビアガーデンをはじめ、季節ごとにさまざまなイベントが開催されていて、毎年楽しみにしていたのですが…。
気づけは、今年は冬まつり以降、大通公園のイベントも、毎年楽しみにしている大通12丁目のバラ園も見ないまま、季節が過ぎ去っていきました。
それもそのはず、春に父が亡くなってから、さまざまな手続に追われていたのです。
いや、追われていた面もあるけれど、実際は、爆速で自ら駆け抜けた感があります(;^_^A
人生のうちで、誰もが体験するであろう、肉親の死と、それに伴う手続について、記憶が新しいうちに「実家じまい令和6年版」をシェアさせていただこうと思います。
◆白紙だったエンディングノート
私は、10年以上前にエンディングノートを購入し、家族全員に配ったことがあります。
人はいつどうやって死ぬか、死ぬ順番もわからない。後ろ向きに聞こえるかもしれないけれど、死を意識することで、その日一日を意識して「生ききる」ことができるのではないか。
そんな思いがありました。
前職が法律を扱う仕事だったので、親族関係や相続に関する争いを嫌というほど見てきました。
その人の「思い」なんて、何かに表現されていないとわからない。
推測はできるけれど、あくまで推測であって、家族の中にもやもやは残ってしまう。
残された人が迷わないように。罪悪感を抱かせないように…。
父のエンディングノートは、綺麗な白紙でした。
ええ。一文字も記載されておりませんでした。
お・と・う・さ・ん………。
持病があったじゃん。
あんなに何回も危なくなったじゃん。
時間もたっぷりあったじゃん。
でも…、きっと死ぬ現実なんて考えたくなかったんだろうな。
うん。何となくはわかるよ、その気持ち。
むしろ現実的に死に近づくほどに、色々迷ったり、怖くなったりしたんだよね。
………ということにしておこう。
よっしゃ~。何にも残してないんだから、むしろすがすがしいわ。
全てお任せってことなんだから、だれにも文句は言わせないぜ。
腕まくりして、一気にやらないと、私のこころがぶっ壊れかねない。
こうして、こころにねじり鉢巻きを締めて、実家じまいに着手することにしました。
◆実家に住むOR住まない?
まず第一に考えなければならないこととして、実家を相続するかどうかという問題があります。
法律的には、父が亡くなった段階で、他の相続人とともに、私も実家も相続していると言えますが、実際問題として実家に住む相続人がいるかどうかという点です。
私は、実家から離れた札幌で生活をしているので、実家に住む選択肢はなかったのですが、実家の近所に住むきょうだいは、数か月迷っていました。
結構古い家でしたが、定期的なリフォームをしていたので、あと一代なら住める状態であること、生前、父がきょうだいに住んでほしいという希望を持っていたことなど、迷う要素があったのです。
実家は一軒家なので、維持費がかかります。
古い家なので固定資産税はそれほどかかりませんが、庭があるので、定期的な草刈りが必要です。
冬になれば除雪や雪下ろしもしなければならず、ご近所問題に発展しないとも限りません。
住むにせよ住まないにせよ、父の遺品整理は必要になるのだから、まずは父の部屋から整理と処分を進めることにしました。
◆悲喜こもごもを共有する
後々のトラブルを防ぐため、遺品整理は、相続人全員で行うことがベターだと思います。
相続人間で信頼関係があれば、必ずしも全員が立ち会う必要はないかもしれませんし、仕事の都合や家庭の事情があったりで、現実的には全員一緒に行うことは困難かもしれません。
また、相続人で遺品整理を行わずに、処分業者さんに入っていただいて、一気に済ませる技もあります。
今回は、その中間策を取りました。
①衣服、布団、書類、写真は、自分たちで処分して、②それ以外の食器、家具、家電などは処分業者さんに依頼するという形です。
①の作業については、きょうだいと日程を合わせて、複数回、実家に集合して行いました。
意外なものが出てきて、びっくりしたり、大笑いしたり、ほろり( ;∀;)としたり。
札幌に帰ってくると、ものすごい疲れと、「お父さんが大切に思っていたものを、バンバン捨ててしまってごめんね…。でも仕方ないんだよ…。」という何とも言えない罪悪感に襲われました。
そういう「悲喜こもごも」を、誰かひとりだけに負わせるのではなくて、共有することが大切だったんだなと今改めて思います。
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『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実