断薬について②抗うつ薬編~小田の経験から

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
札幌の桜の開花は、例年より二週間以上も早く、来週までが見ごろのようです。

早速、梅と桜の同時開花が楽しめる、北海道神宮と円山公園でゆっくりお散歩がてらの参拝をすましてちょっとスッキリ。

最近、何だか眠くなる時間が早くなって、寝落ち率が上がってきた気がします(;^_^A
年齢のせいにはしたくないけど、疲れやすさも感じるし。

春は、こころも体もゆらぎやすい季節ですね。
みなさんはいかがですか。

今回は、北海道神宮付近のお散歩がてら撮影した、春の風景とともにお届けします。

桜-円山公園
円山公園の桜

◆抗うつ薬の特徴とは

抗うつ薬は、うつ病やうつ状態を改善するお薬で、一部の抗うつ薬には、不安症についても有効とされています。

また、抗うつ薬の中には、もともとは腰痛症の治療、すなわち痛みの緩和などに使われていたものが、後になって抗うつ薬として承認されたものもあり、一口に抗うつ薬といっても、実にたくさんの種類があります。

抗うつ薬には、うつ病に見られる、抑うつ気分、意欲低下、不安焦燥感などの症状を改善し、患者本来の状態を取り戻すことを手助けする効果があると言われています。

ですので、健常者が服用しても副作用が生じるのみで、気分が変化してハッピーになるといった効果はなく、もともとの性格を変えることはできません。

そういった効果を期待する場合には、カウンセリングなどで、自分自身とじっくりと向き合って、価値観をブラッシュアップすることで、少しずつ「物事のとらえ方が変わる→性格が変わっていく」といったことに取り組んでいくことになります。

長い時間をかけて出来た物事のとらえ方を変えるということは容易ではありませんので、カウンセリングでは、定期的(2、3週間ごとを推奨)かつ一定期間の継続をご案内しているところです。

メンタルクリニックでは投薬治療を行い、カウンセリングについては、こころの羽を利用するといった使い分けをされている利用者さまも多く、特に再発予防の観点からオススメの方法だと思います。

◆抗うつ薬の服用について

北海道神宮の梅林

抗うつ薬の服用については、以下の指針があることをあらかじめ知っておくと、「薬が増えてしまった」と落ち込まずにすむかもしれませんね。

①抗うつ薬は単剤で少量から開始する。
②副作用の少ないSSRI、SNRI、NaSSAを第一選択薬として治療を開始し、第一選択薬を十分量かつ十分期間使用して、反応がない場合には、「増強療法」又は「併用」又は「主剤変更」を検討する。
③効果と副作用を確認しながら、徐々に増量する。
④寛解を目指す急性期治療は、約6~8週間続ける。
⑤寛解が得られない場合には、他剤への変更や増強療法を行う。

ここで出てくる、「寛解」という言葉ですが、メンタル疾患においては、「完治」「治癒」という言葉ではなく、「寛解」という言葉が使われることが多いと思います。

寛解とは、「病気の症状が一時的に軽くなったり、消えたりした状態で、このまま再発しないで完全に治る可能性もあるけれど、場合によっては再発する可能性もあるかもしれない状態」を表しています。

環境要因が主たる原因で発症したメンタル疾患の場合は、環境の調整を行うことで、再発せずに完治することもあると思いますが、多くの場合は、環境要因だけではなく、遺伝的要因や性格要因など、様々な要因から発症することが多いため、再発しないための治療やカウンセリングが大切になってきます。

◆小田のケースに当てはめてみると…

福レ餅-神宮茶房-北海道神宮
神宮茶房の「福レ餅」アツアツです!

実際の小田の投薬記録を振り返ってみますと、次のとおりです。

①SNRI(最大使用量が60mgのもの)を20mg
②①の1週間後に30mgへ増量
③②から3週間後に三環系(第二世代)の抗うつ薬を25mg追加で4か月継続服用
④②に戻って半年間継続服用
⑤①に戻って1年4月継続服用
⑥①の量を一日おきに3か月服用
⑦断薬

生々しい投薬経過ですね(;^ω^)
あえて薬の種類を載せなかったのは、症状や体質により、薬の効き方には個人差がありますし、休職中か仕事を続けながらの投薬かによっても、投薬の種類や使用量が違ってくるので、ご自分やお身内の方のケースと比較して一喜一憂してほしくないなという思いがあります。

小田の場合は、仕事を休職し、カウンセリングと通院を併用している中での投薬で、時々、産業医との面談も行える状況でした。

産業医からは、症状から見ると、投薬量が少ないのではないかというアドバイスを受けたこともあり、そのアドバイスをもとに主治医と検討したこともあります。

産業医との関わりについてのエピソードは、篠路のブログでどうぞ。

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『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実