こんにちは。『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
いやぁ~。あっつくなってきましたね。
我が家は賃貸ですが、たまたま前の住人さまがクーラーを付けて出ていったというミラクルにより、クーラーの恩恵にあずかれていますが、みなさまのお宅はいかがですか?
北海道では、クーラーが標準装備とはいいがたく、夏の数週間だけ、扇風機などでしのいでいるお宅もあるのではないでしょうか。
熱中症にはくれぐれもお気をつけください<(_ _)>
毎年この時期は、フライパン調理のジンギスカンとゆずサワー(ノンアル)を週末のご褒美飯にしています。
今回は、心理分析視点で幼少期を振り返って気が付いた「外向性」についてのお話です。
◆外向と内向とは
人の性格を表現する中で、「内向的な性格」と聞くと、恥ずかしがり屋で引っ込み思案なタイプを、「外向的な性格」と聞くと、外交的で活発な性格をイメージすることが多いのではないでしょうか。
ただ、「恥ずかしがり屋」であることは、他人が周囲にいる時に不安になったり照れてしまったりする状況を指しているので、外向・内向に関わらずに起こり得ますし、幼児期の体験に起因する場合が多いと言えます。
同じように活発であることも、大部分は周囲の期待へ対応してきたことの影響、訓練の成果であることも多いのです。
スイスの心理学者、カール・G.ユングは、著書の「心理学的類型Ⅰ、Ⅱ」の中で、人間の心の習慣のタイプを対立する3指標(側面)によって分類できると論じています(タイプ論)。
ユングが本来表現したかった、「外向を志向する人」とは、自分の外の世界からエネルギーを求めるので、例えば、考えがまとまる前に話してしまい、話しながら考えをまとめたり、修正することが必要と感じるタイプを表します。
一方、「内向を志向する人」は、他者に伝えることを求められない限り、自分の思いや考えを外に出す必要性をあまり感じず、自分の内面に働きかけてエネルギーを受け取っていくタイプを表します。
周囲と接することでパワーを得ているか(外向)、刺激を受けて内省することでパワーが戻ってくるのか(内向)。
誰しもが、外向と内向の両方のこころの働きを持っていますが、どちらがより「簡単で」より「パワー」が得られるか。
内向志向と外向志向は、「利き手」のように、右の人もいるし、左の人もいるのと同じ感覚で、どちらが良いということはありません。
訓練によって、両方を扱える「両利き」の人もいると思いますが、右と左のどちらがより楽に扱えるか、何も考えずにフラットな状態の時には、どちらの手を使うか、といった考えでとらえると理解しやすいかもしれませんね。
◆忘れられない父の言葉
私が、自分の性格の「外向性」について考える時に、思い出してしまう忘れられないエピソードがあります。
プロフィール欄にも記載していますが、3歳の頃に両親が離婚して、母と暮らした時期や、父と暮らした時期、親戚に預けられた時期を経て、両親が再婚して一緒に住むことになったりと、転居や転校が多い、環境的には安定しない幼少期と学生時代を過ごしました。
幼い頃は、それが嫌だな、早く大人になって安心して一人で暮らしたいなと願い、「優しくて安定した気持ちを持った大人なら、別に誰と暮らしてもいいんだけどなぁ…。」とひそかに思っていたのですが、そんな気持ちをだれかに話すこともなく、日々淡々と過ごしていました。
高校生になり、クラスの友人以外に交友関係をバイト先にも広げ、親から独立するまでの猶予期間を上手い感じにやり過ごしていたのですが、週末に単身赴任先から帰宅した父が、リビングに置いていた私のクラスの文集を読んでしまったらしく、私を見るなりこう言いました。
「おまえ…。もしかして、クラスの人気者だったのか…?」
◆もしかしてって…どういうこと?
思い出しても、なんだか笑っちゃうのですが、この時の父は、心底意外そうに、嬉しさなのか興奮なのか、声を少し震わせてそう言ったんです。
高校の時のクラスは、男女問わず仲が良いメンバーが多かったので、それなりに楽しい学生生活を送っていたのですが、クラスの文集の中で私の登場率が高いと感じた父の思わぬつぶやきでした。
「人気者っていうか、別に普通だと思うけど…。
(っていうか、私のキャラをどんなふうに思ってたんだよ)」
父がイメージしている私は、「今日はいつもと違ってよくしゃべってるなと思ったら、熱が出ていた。」という幼少期のイメージのまま止まっているようでした。
両親が再婚した後も、父がほとんど単身赴任で別居していたので、父の中では、熱が出ていないとしゃべらないくらい、内向性の高い子どものイメージで止まっていたんですね(;^_^A
だけど、お父さん、親戚の家でご厄介になったり、転校したりの激変する環境の中で、私はビジネス的に外向仮面をつけることができるようになったのだよ。次回に続きます。
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