“薬に頼らず改善”を成功させるポイント~うつ病やうつ状態、様々な悩みを薬に頼らず改善するヒント~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

「薬に頼らず改善」と表現すると、私が「投薬治療」の否定派だと誤解させてしまうかもしれませんので、最初に私自身の考え方を書かせていただくと…

私は、薬による治療に対して「否定派」でも「肯定派」でもありません。

数年前の話になりますが…実際に私の父が「うつ病」になった時に「薬は飲みたくない」という意思を尊重して、薬を使わない治療方針の心療内科(メンタルクリニック)へ相談したことがあります。

この考え自体は間違っていなかったと思うのですが、その結果としては、父が「自殺」するという最悪の結末を体験しました。

これは、私にとっては非常に後悔する出来事ではありましたが、現在の「心理カウンセラー」という仕事を始める重要な出来事でもあり、長い時間をかけてようやく「消化」できたように感じています。

このことからも「薬に頼らない」=「最高の治療法」などという無責任な考えは持っていません。

それと同時に、「薬に頼りたくない」というご本人やご家族の気持ちは、少なくとも「うつ病」と無関係な生活を送っている方々よりは理解、共感できる立場だと思っております。

冒頭から少し重たいお話になってしまい恐縮ですが、大切なことだと思いますので、しっかりと書かせていただきました。

これらのことから何を言いたいか…というと、「薬を使う」「薬を使わない」というのは、あくまで「手段」の話で「すべて」ではない。ということを私は考えています。

必要に応じて適切な対処をすることは、体の病気も心の病気も一緒です。

薬を使った方が良い場合は…

これは、心療内科や精神科病院で基準にしている「うつ病」の主な治療方針とも重なる話だと思いますが、「症状が重い場合」は、薬を使った治療は重要です。

例えば、「夜、一睡もできなくてわけが分からない」とノイローゼ状態になっている方がいるとします。

この方に対して、「それでは、心理療法を使って、3か月かけて正常な睡眠サイクルに戻しましょう!」などと言っても、その方の生活が成り立たなくなる可能性も考えられます。

もちろん、お休みが自由にとれて、お金の心配も人間関係の心配も何もない。という状況であれば、不可能か可能かで言えば「可能」だとは思います。

場合によっては、3か月もかからないで実現できるかもしれません。

ですが実際には、会社での立場や制度、貯金残高が減っていくことへの不安=ストレスが増加していくなど、治療自体は効果があるけれど時間経過によって症状が悪化していく…

このような状況になる恐れがあることを考えると症状が重いのであれば、一時的にでも薬の力を借りて、“すぐに=強制的”に睡眠(休息)を確保することも有効な手段だといえます。

もちろん、「薬だけに頼った治療方針」に対しては、私は明確に「反対」という立場をとります。

うつ病やうつ状態になるきっかけをつくった「ストレス」が一時的なものであり、ある程度の期間が過ぎればストレスがなくなる…という特殊な環境や条件であれば、「薬だけ」でも上手くいく可能性はあります。

しかしながら、実際には、慢性的に感じているストレスも不安になったり体調を悪くする原因として大きい場合やその方の「価値観」がストレスを感じやすいものである場合は、お薬の力だけで治療しようということ自体に無理があるように思えます。

そのため、ほとんどの場合は「症状が重い場合には、薬によるサポート+心理療法(カウンセリング)によるサポート」というアプローチが効果的なのではないかと私は考えています。

悩みは人それぞれ…対処方法も人それぞれです。

薬を使わなくても良い場合は…

症状が軽い場合はもちろんですが、「薬」に対して強い否定的イメージを持っている場合や副作用が強い場合、ゆっくりお休みを確保できる環境の場合は、薬による治療にこだわる必要はないと考えています。

もちろん、実際の治療方針は、担当医師とも十分に相談しながら決める必要はあると思いますが、私が関わってきた相談者さまの中にも薬には頼らずに症状を改善した方は沢山いらっしゃいます。

これは「薬に頼らなかったから偉い、すごい」「薬に頼ったから悪い、劣っている」という話ではありません。

価値観も体質も十人十色ですので、「自分に合ったやり方」を見つけることが一番大切です。

他には、「うつ病」と呼ぶほどではないけれど、強いストレスを感じている場合や自分の性格や考え方にコンプレックスを持っている場合などはお薬による治療よりもカウンセリングを通じて心理療法や心理的なアプローチを使っていくことが大切と言えるかもしれません。

「今」感じているお悩みの内容に合わせて、どのような理論や心理療法を使うことが必要かは、担当カウンセラーと相談しながら決めていくことが前提になります。

カウンセラーとの関係も「人間関係」の一種ですので、相性が合わないと感じた場合には、他の心理カウンセラーを選択してみることも大切です。

一人で解決方法が思いつかないことでも、カウンセリングを通じてヒントが見つかることも…。

実際にどうやって進めていくの?

これは、一概に言えるわけではありませんし、お悩みの内容によって様々です。

『カウンセリングこころの羽』の各プラン毎に例をあげると…

◆話し相手がいないことによってストレスが溜まっている場合

「傾聴プラン」をご利用いただき、カウンセラーへ「愚痴」や「不満」、友人や知人には話せないことを打ち明けるだけでもストレスが軽減される効果が期待できます。

話すこと自体に「苦手意識」を持っている方や「アドバイス」をもらうことで「自分を変えたい」と考えている場合には適さない方法かもしれません。

この場合のサポート方法としては、『来談者中心療法』と呼ばれる考え方を土台にカウンセラーは、様々な角度からお話を聴かせていただきます。(傾聴(けいちょう)と呼ばれるスキルを土台にした心理療法の一種です。)

その中でカウンセラー側からアドバイスすることは極力避けますが、ご相談者さま自身が「気付く」ような「ヒント」を意識しながら質問させていただきます。

このプランとの相性が良いと質問に答えていくうちに「自分の本心」や「今、やるべきこと」がハッキリしてくることが期待できます。

そして、「話し相手」がいる状態に対して日常的に「安心感」を持つことができることも『こころの羽』が傾聴プランを低価格に抑えている理由です。

◆様々な悩みやストレスが重なって辛くなっている場合

一般的に一番多いのがこのケースかもしれません。

この場合は、「心理カウンセリングプラン」をご利用いただき、お話を聴かせていただきながら、カウンセラーと一緒に(理論や心理療法を使いながら)不安や緊張の理由、お悩みの本質を分析していくことが有効です。

基本的には、お話を聴かせていただくことが重要になりますので、その時に感じていることをそのままお話いただきながら、その気持ちの背景にある体験やお悩みに至った経緯などを心理学や脳科学の理論に照らし合わせながらカウンセラーとご相談者さまで“一緒に”振り返っていきます。

その振り返りの内容に共感できた場合は、解決のためのヒントをお伝えしたり、今後の行動方針に関するヒントなどをお伝えしていくのが「心理カウンセリングプラン」の特徴です。

◆自分を変えたい!という気持ちが強い場合

「自分のことが嫌い」「この性格を何とかしないと」など、自分を変えることを考えている場合には「心理分析プラン」が最適です。

このプランの特徴は、カウンセラーが持っている全知識や全経験をフル活用して問題解決方法を一緒に考える点にあります。

例えば、岡本の場合は、コミュニケーションスキルに関するものやビジネススキルに関するテクニックなども駆使しつつ、時には「書式(書類)」を相談者さまと一緒に作成することで日常的な課題や問題解決のサポートをさせていただく場合もあります。

小田の場合は「法律的な側面」や「部下指導」のノウハウをお伝えすることもできます。

このように「カウンセリング」のアプローチ+「コンサルテーション」と呼ばれるスキルアップをサポートする考え方を組み合わせたものが「心理分析プラン」となります。

もちろん、「知識」を学ぶだけではなく、「教材」(問題集や様々なツール)を使った「体験型」の自己改革にも使えるプランとなりますので、「自分を変えたいけれど、その方法がわからない…」という場合にも活用できるプランです。

まとめ

今回は、『こころの羽』のプランをご紹介させていただきましたが、恐らく他のカウンセリングルームでも似たようなプラン(コース)が用意されているのではないかと思います。

一番大切なのは、「自分に合ったサポート」を選ぶことです。

薬に頼らずに改善を目指す場合には、相性の良いサポーターの存在が重要です。

それがご家族などの身近な方の場合もあると思いますし、医師や心理カウンセラー、臨床心理士の場合もあると思います。

大切なことは、「自分だけの価値観」で考える環境から離れ、別の意見、別の視点に触れる機会を増やしていくことです。

とは言え…最初のうちは「自分のことを理解してもらえるだろうか?」「この悩みは、カウンセリングの対象にしてもらえるだろうか?」など、不安を感じることも多いと思いますので、ご不明な点がある場合はお気軽にお問合せくださいね(^^)

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵