他人と自分を比べてしまう問題

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。

紅葉も終わりを迎え、来月上旬にはそろそろ初雪が降る頃。
長い長い冬がやってきますが、調子はいかがですか。私はまずまずです←聞いてないし。

先日、ふらりと紅葉真っ盛りの定山渓温泉に行ってきました。
だって3000円のお得なクーポンが使えるんですもの。

今回泊まったのは「定山渓商店」という、築47年の建物をリノベーションしたオシャレなホテルで、「ソロ焼肉プラン」でカプセルタイプのお部屋に泊まってみました。

ホテル内には、近隣にお肉を卸している精肉店と豊富な日本酒を所蔵する酒蔵もあるので、ソロ焼肉(壁際の席にパーテーションもついているので恥ずかしくないぞ)と日本酒を堪能し、温泉にゆっくりつかって(サウナもあった!)、翌日は定山渓ダム周辺の紅葉を見ながら散歩したり、足湯付きの素敵なパン屋さん「エクスクラメーションベーカリー」でテイクアウトするなど、至福の一日を過ごしました。

こちらのホテルでは、「目が描かれていないだるま」がシンボルマークになっていて、館内着やスリッパなどにも使われているのですが、なぜこのマークなんだろうと気になって、ホテルの人に聞いてみました。

1 目を書いてしまうと、誰かに見られているような視線を感じてしまうので、お客様がリラックスしづらくなる。
2 「必要なものは、必要なだけあればいい」というホテルのコンセプトを、目を省くことで表現した。

という2つの意味があるそうです。なるほど。
確かに、目があると知らず知らずのうちに気になってしまい、緊張感が生まれてしまうかもしれませんね。

今回は、この目のないだるまからイメージが浮かんだテーマ「自分が自分を監視する目」について書いてみたいと思います。

◆誰かと自分を比較すると不幸になる!?

目のないだるま、かわいいなぁ(By 定山渓商店)

日頃、お話を伺っていると、知らず知らずのうちに、周囲と自分を比べてしまって、自分の出来ていない面や持っていないことに注目して、落ち込むことが多い、という悩みをよくお聞きします。

人間は、社会的動物なので、近しい人(きょうだい、友人、同僚)の立場や、状況を自分と比較して、自らの立ち位置を確認するのは自然の摂理とも言えますし、アメリカの心理学者フェスティンガーも「人間は他人と比較してしまう生き物で、本能でもあり、無意識の反応である」と言っています。

そういった意味では、ほとんどの人が、他人と自分を比較して、落ち込んでしまう傾向があると言えますが、常に誰かと自分を比較することが、「癖」となっていて、自分を苦しめている場合は、その考えを緩めていくことをおススメします。

少し乱暴な言い方をすると、「誰かと自分を比較している限り、不幸になっていく」のです。

スポーツの世界などでは、ライバルと自分との実力差を分析し、自身を鼓舞して、実力を上げていくこともあるでしょうが、人生という大きなステージの中で、比べる対象は「他人」ではなく、「過去の自分」であるべきです。

◆マルっと全体で考えてみる

焼肉「六段」には、焼き方の取説もついています(By 定山渓商店)

今日一日を振り返ってみて、上手くいったこと、上手くいかなかったこと、色々あると思いますが、多くの人は「上手くいかなかったこと、失敗したこと」にフォーカスしやすいのではないでしょうか。

「会社に行って、ご飯を食べて、あたたかい布団に入って眠った」という地味な一日であっても、心臓がきちんと動き続けてくれなければ成し遂げることができなかった一日です。

嫌な出来事があったり、上手くいかなかったこともあるかもしれませんが、一日の全体で考えてみれば、こうしてあたたかい布団に入れたのだから「OK」

そんな風に、「マルっと全体で考えてみる視点」「せめて一日の終わりをマルで締めくくる考え方」の練習をしてみましょう。

よーく思い出してみてください。

過去の自分と比べてみたら、成長している部分が必ずあるはずです。
人は、必ず成長しています。それをすくい取る練習を一緒にしてみませんか。

◆自分を見る目、他人を見る目

総じて、自分を見る目は厳しくなりがちです。
私はこれを、「自分の中の監視要員」と呼んでいます。

自分の出来ていなことや失敗経験を、他人に笑って話せる人は少ないもので、他人の前では、誰もが「出来ている自分」を見せているはずです。

一方、自分の中の監視要員は、他人様には見せていない自分のコンプレックスや失敗経験を「誰よりも認識している」ので、自分を見る目は「不利」に働き、他人を見る目は「有利」に働いているのです。

カウンセリングは、自分の中の監視要員が指摘する「言葉」をまな板にのせて、クライアントとカウンセラーがどうやって調理するかを話し合う料理に似ているなと思う小田でした。

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『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実