性格の半分は遺伝で決まる!?~性格を変えたい気持ちの限界~

こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店の岩本です。

そろそろ札幌も雪が積もり時期となったのか、日々の寒さを身を持って感じる毎日です。
皆さん、体調管理には気を付けてお過ごしください。

思えば去年の冬頃は、原因不明の高熱に3日間苦しみ、インフルエンザの検査を3回しても陰性という…医者もお手上げの状態になりました。
ちなみに4日目で分かった原因はリンパ節が悪さをしていました。
リンパ節炎は怖いということを身を持って感じた経験でした。

そんな話はさておき、今回の記事は人間の性格に着目していきます。

一度は自分の性格を変えたいと思ったことがある方が多いと思うので、それが難しいことについて、データを基にもしながら考えていきたいと思います。

性格を変えたいと思ったことありますか?

性格と遺伝の関係性

近年、性格と遺伝についての研究が進み、人間の体格、かけっこのスピード、心肺機能などの上限が多くの場合、生まれつきの遺伝子で決まっていると言われています。

また身体能力だけでなく、人間の内面的な部分も多くは遺伝に左右されます。

ここで2003年にビーレフェルト大学から出た論文の面白い結果を載せます。
人間の性格がどこまで遺伝で決まるのかを数値で表しています。

・好奇心が強いかどうか=45%
・物事に真面目に取り組めるかどうか=38%
・社交的で人と話すのが好きかどうか=49%
・人当たりが良くて他人と協力するのが好きかどうか=35%
・不安やイライラが起きやすいかどうか=41%

このように人の性格は50%は遺伝で決まり、残りの半分には、友人の質、住む場所、学歴、収入、年齢、健康状態といった要素が関わると言われています。

多くの観察結果からも、3歳の時点で確認された性格は、70、80歳になってもほぼ変わらないということが分かっています。
それほど、人間の性格における遺伝のパワーは強力で、生涯を通して影響され続けます。

性格の遺伝的要因は多々あります。

自分の限界は見分けられない

自分の性格を変えたいと思うとき、もう一つ重要なポイントがあります。

それはニセの限界である“思い込みの限界”なのか…それとも本当の限界である“生物学的な限界”なのか….。

例えば、自分が「人と会話をする営業職は向いていない」と考えているにもかかわらず、「これは思い込みなのだ」と言い聞かせ続け、日々働いていたとします。

これが本当の思い込みであれば、頑張って仕事をこなすうちに他人との会話が楽しくなる可能性はあります。

しかし、その一方で、他人との会話に疲れやすい遺伝子を持っている人も少なからず存在します。
生まれつき内向性や不安傾向が強く、大量のコミュニケーションを一度に処理できないタイプです。

これらの限界を判別するのは不可能と言われています。
このことからも自分の生まれ持った気質や気性は変化させることが出来ないことが分かります。

自己の限界をしっかりと見極めつつ、限界とうまく付き合う道を探す必要があると言われています。

上手く答えが見つからない場面もあります。

自分を変えるためには…

今まで根拠に基づき、自分の性格を変えることの難しさを伝えてきました。
では、本当に何も変えることが出来ないのか….。もちろんそうではありません。

ここでパーソナリティという性格の構造について説明していきます。
(知ってる方もたくさんいると思いますが…笑)

まずは一番内側にある部分“気質”。
これは人間の性格の土台であり、遺伝的、体質的に決められているものなので、変えることは出来ません。

次は自己意識の部分である“気性”。
これは育った環境、価値観によって決められると言われており、現実とずれることで社会不適応を起こしやすくなると言われています。

ここからが自分の意思で変えることが出来る部分です。

一つ目は“習慣”の部分。
これは日々の行動、思考の傾向、考え方のクセと言われ、心理療法ではこの部分を変化させる手助けをすることが多いです。
(認知行動療法が一番身近な例かもしれません。)

二つ目が“社会的役割”の部分。
自分の役割全般のことを指します。
自宅での母の役割、職場での上司の役割等、場所によって自分には様々な役割があります。

このことからも分かるようにカウンセリングでは、“性格を変えたい”という相談に対して、今現在の習慣や社会的役割等を聴取し、変化を促せる場面を探し、少しでも本人が抱えている気持ちを軽くするようにアプローチをしていきます。

自分の性格を変えたいと悩んでいるその辛い気持ち、少しでも軽くできるように『カウンセリングこころの羽』でお手伝いをさせて貰えませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未