境界知能やグレーゾーンと心理カウンセリング~生きづらさに向き合うために~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

最近、「境界知能」という言葉を耳にすることが増えている気がしますが、あなたは聞いたことはありますか?

様々な情報サイトで概要を把握することができますが、ウィキペディアによると…

境界知能(きょうかいちのう、英: borderline intellectual functioning)とは、知能指数(IQ)の分布において「平均的とされる領域」と「知的障害とされる領域」の境界に位置すること。平均的ではないが知的障害でもない、知能指数にしてIQ70以上85未満の状態を指す。統計上、全体の14パーセントがこの「境界知能」に該当する。グレーゾーンとも呼ばれる。境界知能に該当する者は、かつては世界保健機関(WHO)に「境界線精神遅滞」として認定されていたが、現行の基準では知的障害とは見なされない。

Wikipedia

と掲載されております。

つまりは、医療機関(心療内科やメンタルクリニック)では“診断”されないけれど、日常生活では不便を感じることがある傾向ということになります。

自分は境界知能(グレーゾーン)なのかも…と思ったら

人の心は“見えない”“わからない”という状況に対して不安を膨らませる傾向があります。

この傾向自体は、本能的な部分からきているものなので、精神論、根性論で我慢するには限界があります。

その結果として、「自分は、もしかして〇〇なのかも…」と感じたら、不安を解消するためにインターネットで検索をしてみたり、SNSで悩んでいる仲間を探したり…という行動を止められない状況になっていくことがあります。

そもそも、この境界知能(グレーゾーン)と呼ばれる傾向は7人に1人が該当するため、少なくはない人数のひとが該当することになります。

正確に傾向を把握しようと思うのであれば、医療機関で知能検査を行うなどの方法が必要となりますが、何のためにサポートを受けるのかの目的をしっかり意識することが大切です。

膨らんでしまう不安を軽減するために医療機関に相談することも一つの選択肢ですが、結果として「境界知能だからダメなんだ」と自信を失ってしまい受診すること自体が逆効果になってしまう可能性も考えられます。

カウンセリングによるサポートは…

当たり前のことかもしれませんが医療機関では、“病気の治療”を前提とするため、“病気”ではない傾向に対しては期待したサポートを受けることが難しい場合もあります。

その一方でカウンセリングルームでは、ご相談者さまの負担を軽減したり、自分らしさを活かすためのサポートを行うため、今現在の困っていることへのアドバイスや今後の生活や人生を豊かにするための練習(ソーシャルスキルトレーニングなど)を提供させていただいています。

実際のサポート方針は、ご相談者さまと担当カウンセラーが話し合いながら、負担が少ない方法を選ぶことになりますので、ケースバイケースで内容は様々ですが、1対1で時間をかけながらサポートしていく心理カウンセリングのスタイルは初めてのご利用でもご安心いただけるのではないでしょうか。

カウンセリングは答えを教えてくれるの?

ここは大切なポイントですので、誤解のないように補足をさせていただきますが…

心理カウンセラーは、ご相談者さまにとっての“答え”を教える役割ではありません。

ご相談者さま自身が“答え”に辿り着くためのヒント(様々な情報)を共有しながら、自己理解や視野を広げることのお手伝いをさせてただくことがその役割だと考えています。

そもそも答えかどうかは、結果を見てみないとわからないので、心理カウンセリングの時点でお伝えできることは“ヒント”になるのです。

そして、良い結果を生み出すためには適切な経験を積むことが大切です。

日常生活での経験は、直接的に人間関係やお仕事などに影響が大きいので、“予行練習”をカウンセリングで経験、体験することも重要な役割となります。

イメージとしては、受験勉強をするときに学校の勉強だけでは足りない場合には、塾に通って勉強することが近いかもしれません。
「学校=日常生活、塾=カウンセリングルーム」と考えると分かりやすいかもしれませんね。

今回のブログは少し難しい話になってしまいましたが…
こころの羽の心理カウンセリングでは、“分かりやすさ”を大切にしていますので、そこはご安心ください(^^)

生きづらさを感じている方は、意外と多いものですが、ひとりで抱えるには負担が大きくなりやすいもの…

ひとりで悩まず、まずはご相談くださいね。

カウンセリングこころの羽 岡本教兵