【日常の出来事をカウンセリング視点で考えてみると…】
こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽・札幌本店』の岡本です。
ワイドショーやネットのニュースなど日常の中で様々な情報を見ていると「あの◯◯さんの娘が芸能界デビュー」という言葉を耳にすることがあります。
若かりし頃、芸能界での成功を夢見ていた私としては「羨ましい」と感じてしまうのですが(笑)今、心理カウンセラーとしての立場で分析してみると昔とは少し違った視点で考えることができます。
◆夢や目標を実現させるためには
芸能関係に限らず、心の中、頭の中で思い描いたものを実現させるためにはいくつかポイントになることがあります。
私は、大きく分けると次の3つのポイントがあると考えています。
1.その業界で活躍するための能力や経験を持っているか
2.その業界との接点を持っているか
3.その業界で活動することを「リアルに想像」できているか
正直なところ、「1」と「2」に関しては心理カウンセリングを利用しても得ることが難しい部分ですよね。
その一方で3に関しては、カウンセリングのお話の中でサポートすることができる部分になります。
私自身が10代や20代の頃に実感したことですが、芸能界のようなある意味で特殊な業界を目指す場合、本当に達成してしまう人と目指しているけれど達成できない人の差は、この「3」の要素が大きいように感じます。
私自身の人生を振り返ってみると、20代の頃、お世話になっていたボイストレーナー(師匠)が一緒だったご縁もあって福原美穂さんのラジオ番組をお手伝いさせていただいていた時期がありました。
その後、彼女はメジャーデビューをしてTV出演、ドラマ出演と大活躍していくことになるのですが、私が関わらせていただいていた時点で「メジャーデビュー(芸能界)」を当たり前の通過点と捉えていて更にその先に「全世界」を視野に入れた具体的イメージを持っていたことを鮮明に覚えています。
その一方で、私自身は、「プロになる」と決意しているつもりでも、「どんなプロになるのか」はイメージできておらず、結果として芸能活動としては挫折の道を歩むことになったのではないか…と今になって気付きます。
私自身と福原美穂さんを比較するのも彼女に失礼な話になってしまいますが(苦笑)
それでも、あえて比較させていただくと…
「1」の圧倒的な違いもさることながら、「3」のリアルな想像の点でも圧倒的な差があったと認めざるを得ません(汗)
少なくとも「チャンス」という意味での「2」の要素、業界との接点に関しては、同じような機会に触れるところまでは体験することができました。
それを掴むことが出来なかった背景には、「リアルな想像不足」があり、そこを土台として努力不足や努力の方向性間違いといった要因の重なり合いで「1」の能力や経験も磨ききれなかったというのが30代後半になった今、実感することです。
◆能力の限界を決めてしまう“マインドブロック”とは
ここで重要なポイントに触れておこうと思います。
人が何かの夢や目標を持ったときに、躊躇なく行動できる人とためらってしまい行動できなくなる人には「心の中」に違いがあります。
例えば何かの資格を取得しようと考えたときに「でも、勉強する時間が確保できないかもしれないし」「頑張った結果、不合格になったら落ち込むし」「そもそも本当に必要な資格なのかな?」などとネガティブな思考が浮かんでくることもあるかもしれません。
これがコーチングの分野でよくテーマにあげられる「マインドブロック」(心の壁)というものです。
心理療法の表現でいうと「認知の歪み(にんちのゆがみ)」と共通しているのかもしれませんね。
心理療法で扱っていく「認知の歪み」のレベルになると過去の体験や価値観が偏っていて、日常生活に支障が出てしまいます。
例えば、「自分は何をやってもうまくいかない」「生まれてきた時代が悪い」「自分の味方をしてくれる人は一人もいない」など、冷静に考えると事実ではないことを決めつけてしまい、結果として自分の行動を制限してしまったり、他者との関わりに距離が広がってしまうといった弊害が出る状態が「認知の歪み」と呼ばれるものです。
それに対して「マインドブロック」は、そこまでの悪影響ではないため、ついつい見落としがちな部分かもしれませんが、高い目標や夢を達成しようと思ったときには大きな壁となって立ちはだかります。
私自身の人生の約半分は、この「心の壁」との闘いだったといっても過言ではありません(笑)
常に自分に自信が持ち切れずに、ここぞというときに力を発揮できないことが多かったな…などと振り返って懐かしくなります。
◆心理カウンセリングでマインドブロックと向き合ってみる
この「マインドブロック」は、自分の欠点(だと思っているもの)や何度も繰り返してきた失敗パターンである可能性も高く、自分ひとりで向き合うにはちょっと負担が大きいものかもしれません。
だからこそ、カウンセリングという方法を通じて、心理カウンセラーがサポートする必要があるのだと感じます。
マインドブロックを外すには、様々な方法があります。
・考え方(認知)に対してアプローチする方法
・行動(習慣)に対してアプローチする方法
・仕組み(ルール)に対してアプローチする方法
などなど…考え出すときりがないのですが(笑)
こういった選択肢の中で自分自身に合った方法を試していくことが重要になります。
一人で悩むよりも心理カウンセラーの分析力を活用して、様々な方法を試してみることも選択肢の一つかもしれませんね(^^)
あなたにとっての“マインドブロック”は、どんなものでしょうか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵