こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。
プロとしてカウンセリングをしている我々と一般的な方々(例えば、家族や友人)へ相談する場合の大きな違いは、極論でいうと「言葉の選び方」なのかな…と感じます。
もちろん、私を含め、カウンセラーになるために資格取得=勉強をしている方がほとんどだと思いますので、知識の違いも大きいのですが、この「言葉の選び方」もかなり重要です。
自分が相談する側のときには「今の返答、嫌だな」と感じることでも相談を受ける側になると、ついついやっていることも…。
そこで今回は、プロカウンセラーがカウンセリングの中で使っている技術の一部をご紹介してみようと思います♪
良かれと思って、よくやってしまうパターン
一つ目のパターンは…
「そんなことないよ」
という言葉です。
「えっ?何が悪いの?」と思う方も多いのではないでしょうか?
「自分もよく言っている…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、この言葉自体が「悪い」という意味ではないのですが、深刻な相談を受けているときや相手にとって「真剣な悩み」であった場合には、この「そんなことないよ」は禁物です。
人が相談をするときには大きく分けると「問題解決」を望んでいる場合と「分かって欲しい(共感して欲しい)」場合の2種類あると私は考えています。
前者の「問題解決」を望む場合は、カウンセラーなどの専門家や上司や先輩など比較的、目上の方などに相談することが多いかもしれません。
それに対して後者の「分かって欲しい(共感して欲しい)」場合は、どうでしょうか?
あまり目上の人に相談しようと思わない人の方が多そうですよね?
このパターンの場合に禁句になるのが、「そんなことないよ」です。
別の言い方だと「考えすぎだよ」「気にする必要ないよ」も同じような分類になります。
これらの言葉に共通していること…
表現としては優しい雰囲気だけれど…否定しているのです。
「共感」して欲しい人が「否定」されたと感じると、どうでしょうか?
「相談するんじゃなかった…」「分かってくれない…」と感じるのは自然ですよね?
知らず知らずのうちに、相手が求めていることと逆のことをやっている…
そう考えると気を付ける必要がありそうです。
もちろん、「共感」するために本心でもないのに「分かる分かる」と相槌をうつことが良いと言っているわけではありませんので、話の内容に合わせて適切なリアクションは重要ですが…
この辺りの話になると、カウンセラー養成講座の内容になってくるので今回は、割愛させていただきます(^^;
問題解決を求められたときにやってしまいがちなパターン
悩み相談のもう一つのパターン「問題解決」が目的の場合だとどうでしょうか?
本人としても「何とかしたい」という気持ちが強いことが想定されますので、多少の「否定」は受け入れてくれるかもしれません。
ここで注意が必要なパターンは…
「価値観の押し付け」
です。
価値観の押し付けは、相手の負担を増やすことにつながり、「相談する前よりも相談した後の方が辛くなってしまった…」そんなことにもなりかねません。
ストレスが溜まる考え方のパターンは、 「○○するべき」 「〇〇しないと」と自分の外側に正解を求めることが代表的ですが、価値観を押し付けてしまうと相談してくれた方の中に「〇〇するべき→〇〇できていない自分はダメな人間だ」「〇〇しないと→上手くできなかったらどうしよう…(不安)」という気持ちを植え付けることになる場合があります。
これは、前述のとおり「専門家」への相談でも発生しやすいパターンなので、私も常々注意している部分です。
この状態を避けるためには、「ヒントとして提示して、合わなければ別の方法があることを同時に意識してもらう。」ことが大切。
正解は、外側にあるのではなく「自分の内側にあること」に気付いてもらうことも重要かもしれません。
私のようにプロとしてカウンセリング(相談)を受けている場合は、意識しやすい部分ですが、親や兄弟など身近な「目上」の場合は、ここの意識が不足しがちです。
とくに「義理の母」「義理の父」という立場の場合は、要注意。
親の方は、「自分の子供」に対して接しているのと同じように伝える。(選択肢として伝えているつもり)
聞いているお嫁さんやお婿さんの方は、「押し付けられている」(強制力のある唯一の選択肢として聞いてしまう)ことが発生しやすい関係です。
少しでも当てはまっている気がした方は、どんな話し方をしているか振り返ってみると「今まで以上に円滑なコミュニケーション」が実現するかもしれません(^^)
あなたの話し方は、どうでしたか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵