不安を解消するために大切なことは…~カウンセリング視点で考える不安を解消する方法③~

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岡本です。

全3回に分けて「不安」に関する考え方をご紹介していますが、今回は最終回です。(前回の投稿から期間が空いてしまいました…すみません。そして、だいぶ間延びしてしまったので、全4回の予定を全3回にまとめさせていただきました…汗)

これまでも心理学や脳科学の視点から「不安」や「緊張」「恐怖」に対する対処方法や予防方法をご紹介してきました。

3回目にあたる今回は、今までご紹介してきた中でも一番“カウンセリング的”なアプローチ方法かもしれません。

(前回までの記事はこちら↓)

カウンセリング視点で考える不安を解消する方法①

カウンセリング視点で考える不安を解消する方法②

笑顔や不安や緊張の表情

「不安」や「緊張」そのものへのアプローチという視点を捨ててみる

「え?!どういうこと?!」という疑問の声が聞こえてきそうなので、きちんと補足していきますね(^^;

まず、不安や緊張、恐怖などの感情が生まれやすい「こころの状態」を想像してみます。

これらは、「止めよう」としてどうにかなるものでもなさそうですよね?

コップに注がれる水が許容範囲を超えたときに「溢れることを止めよう」としてもうまくいかないこと(超能力でもあれば別かもしれませんが…)と似たような状態だと考えることができます。

そして、ここでいう「コップ」とは「心のストレス耐性」と言い換えることができますし、「水」は「ストレス」と言い換えることができるのです。

つまり、不安や緊張などの気持ちへ対処しようとすることは溢れる水を止めようと努力することに近い方法=現実的には難しい方法だと考えられます。

コップの水

重要な対処方法は…

「それじゃあ、どうしたら良いの?」という声が聞こえてきそうですよね(汗)

前述の通り、「不安や緊張を感じたときにどうするか」を考えることから一度離れてみるのと同時に「すでに溜まっている水=ストレス」への対処をどうするのか?を考えることが大切です。

つまり、ストレスが限界を超えたときに「なんとかしよう」「なんとかしなきゃ」と考えるのではなく、日常生活の中、ストレスが限界を超えていない時点で対処方法を考えることが大切です。

これは、『カウンセリングこころの羽』で大切にしている考え方の一つになります。

人はどうしても問題に直面したときに「なんとかしよう」と焦ったり「なんともならないこと」に失望したりしますが…本当に大切なのは、今後、同じような状況にならないために…少しでも良い状況に変化させるために「今」何をするのかということではないでしょうか?

もちろん、過去に戻って対処できるのであれば、過去を悔やむことや反省を繰り返すことも選択肢の一つになると思います。

でも、実際には「過去に戻る」ことはできないのです。

そして、「未来」に対して不安を感じても「未来」に行って不安の解消をしたり問題解決することもできませんよね?

だからこそ、一番「過去」に近くて、一番「未来」に近い「今」何をするのかが重要なのではないかと私たち『カウンセリングこころの羽』の在籍カウンセラーは考えています。

時計-今この瞬間

“今”できることの大切さ

カウンセリングこころの羽でも体験できるトレーニングの一つに『マインドフルネス』というものがあります。

この『マインドフルネス』は、国内外の有名企業でも取り入れられているテクニックで「瞑想」から宗教的な要素を取り除いたものです。

このトレーニングを使うことにより脳細胞の構造自体が変化するということが最近の研究で判明しているのですが…

大切な考え方の一つが「今、ここ」を実感することなのです。

慣れないうちは、その感覚を自覚しにくいので、「ふーん、マインドフルネスってこんなもの?よく分からないや…」と感じる方も多いかもしれませんが、自分自身の心や体の状態に“気づく”ことに慣れてくると、ふとした瞬間でも「今、ここ」にいることを自覚して、自分自身の能力を最大限に発揮できるようになるのではないかと私自身も考えています。

私の場合は、20代の頃からボイストレーニングや演技指導を受けるなかで“呼吸”をコントロールすることの大切さを実感していたため、マインドフルネスの考え方を受け入れることに時間はかかりませんでしたが、慣れていないうちは、少しずつ「今、ここ」実感できるように変化してくるものです。

このような方法も活用しつつ、“今できること”を自覚して、行動していくことが「不安」や「緊張」「恐怖」を感じにくくするためのヒントかもしれませんね(^^)

あなたにとって“今できること”は、どんなことですか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵