こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岩本です。
突然ですが、皆さんは“特に何もしていないのに疲れている”ことや“たっぷり睡眠をとっても、頭が重たい”こと…経験されてことがあるでしょうか?
こんな人は身体が疲れている訳ではなく、脳に疲れが溜まっている状態に陥っています。
この脳疲労が慢性化していくと…
人生のあらゆることのパフォーマンスが低下していきます。
今回は脳が疲労していくしくみを理解し、食事の面や呼吸の面を中心にケアの方法を記載していきたいと思います。
自分に当てはまると思った方は是非一読してみてください(^^)
脳疲労のしくみ
まずは脳疲労のしくみについて記載していきます。
人間の脳の重さは、体重の約2%と言われています。
脳はエネルギー消費量が体の中でも多く、一日の消費量は全消費量の20%にも及びます。
なぜ脳はこんなにもたくさんのエネルギーを必要とするのか…
これはDMNという脳回路が影響すると言われています。
DMNとは内側前頭前野、後帯状皮質、下頭頂小葉等の複数の部位からなるもので、脳が意識的な反応をしていない時でも働くベースラインの活動を担っています。
このDMNのエネルギー消費量は、脳全体の消費エネルギーの60~80%を占めています。
つまり、何かに集中することなく、ただぼーっとしているだけでも、このDMNが働いていれば、脳はどんどん燃料を消費していきます。
意識的な作業をしている時は追加で5%ほどのエネルギーが必要となり、これが脳疲労の正体です。
ちなみにこの回路は心がさまよっている時にすごい勢いで働く回路とも言われています。
グルグル考えが巡り、頭が重くなる原因はこの回路が過剰に働いていることが原因です。
呼吸を意識することで…
この回路が過剰に働かない状態を作るために必要なことは、脳に“何もしない”=“何も考えない”時間を覚えさせることが重要です。
だからと言って黙って何も考えないように意識するだけで、逆に雑念ばかり浮かんでくるのが、人間の脳と言われています。
そんな時に簡単に呼吸を意識して、それだけに集中する方法を少しだけ記載しておきます♪
それは“ラベリング”という方法で、呼吸に合わせて、1から10までを数えるだけです。
「吸って、吐いて」を1単位としてカウントし、それぞれの呼吸に「1、2」という風にラベルを貼っていきます。
数が大きくなりすぎると注意が違う方向に反れてしまうため、10まで数えたらまた1に戻るということを繰り返していきます。
これは5分でも10分でも良いですが、人間の脳は習慣が大好物なため、同じ時間、同じ場所で毎日続けるということが効果が出やすいと言われています。
寝る前の5分だけ呼吸に意識を向ける時間を作ることは良い方法かもしれません♪
脳疲労を防ぐ食事
最後は少しだけ食事についても触れていこうと思います。
これらの食事はストレス、認知症、うつ病の予防に良いとされています。
・毎日摂取したほうがいいもの
野菜、果物、ナッツ類、豆類、全粒穀物、魚類、オリーブオイル、チーズ、ヨーグルト
・ほどよく摂取したらいいもの
鶏肉、卵
・摂取を極力控えるもの
赤身肉
また適度なカロリー制限や水分補給も、脳の疲労回復のためには大切であると言われています。
加えて腸内細菌叢を整えることも脳にプラスの効果を与えることが分かっています。
逆に肥満やメタボは脳に悪い影響を及ぼし、良くないこととされています。
食事を見直すことも、脳疲労を軽減する近道であると思います。
“普段より疲れがとれないな…”と感じ始めたら、その原因は脳疲労かもしれません。
この他にも脳疲労を軽減する方法はありますので、気になった方は是非一度『カウンセリングこころの羽』に足を運んでみてください。
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未