誰にも相談できない女性特有の悩み~月経前不快気分障害に着目して~

こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岩本です。

今回は女性特有の悩みである月経前不快気分障害(PMDD)や月経前症候群(PMS)に着目していきたいと思います。

女性ならではの悩み…中々分かってもらえずに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

どういう症状なのか、カウンセリングでは何が出来るか等、記載していこうと思います。

のびのび過ごせるようになるために…

どういう症状?

“月経前不快気分障害”は、月経が始まる数日前から不快な気分に陥り、月経開始の前後や直後に回復する障害です。

感情の症状(例:突然悲しくなる、怒りっぽくなる、抑うつ気分や絶望感)と行動の症状(例:仕事、学校、趣味などへの興味が薄れる)、身体の症状(例:だるい、疲れやすい、過食、過眠、不眠等の睡眠障害)が合計5つ以上ある場合に診断されると言われています。

ただし感情の症状は必ず生じますが、身体や行動の症状は生じない人もいます。

また期間として過去1年間のほとんどの月経周期に症状が現われており、仕事や学業など日常生活を妨げるほどの強さです。
夫婦関係や親子関係、友人との関係を阻害することも多々あります。

これに対して、“月経前症候群”がありますが、これはより軽度な症状と言われています。

3回の月経周期中に、月経前5日間に1つでも感情症状(抑うつ、易刺激性、不安、混乱、社会的引きこもり)または身体症状(乳房の張り、腹部鼓腸、頭痛、四肢の膨張)がある時に診断されます。

症状は人それぞれ違います。

原因と治療は…?

原因として、月経周期に連動するホルモン、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響が指摘されています。
またもう一つの女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)よのバランス異常という説もあります。

さらに最近では、感情に関わる神経伝達物質の量や働きに、これらの女性ホルモンが影響を及ぼして症状が現われているのではないかという説もあり、現在はっきりした原因はわかっていません。

また周囲の環境が原因となっている場合もあります。
環境要因:ストレス、対人関係のトラブル、季節の変化等
遺伝的要因:現在明らかになっていない。

治療としては薬物による対症療法が中心と言われています。
痛みを鎮痛剤で抑えたり、不安や不眠を抗不安薬、眠剤を使用したり、むくみには利尿薬が用いられます。

症状が強い場合にはSSRIを短期間使用し感情症状に対処してきます。

環境要因はあるのか…知ることも大切です。

カウンセリングでは…?

カウンセリングでは、どのような症状が強く出現していて困っているのかを確認するところから始まります。

月経周期に合わせて、自分をコントロールしていく方法を考えていきます。

特に感情症状が強く出現しており、対人関係に支障が出ている場合は、特に早めの対処が必要と言えます。

カウンセリングを利用することで、ストレスが溜まって限界を超える状況を“コップと水”に例えつつストレスの減らし方について考えていきます。。
その後、月経周期に近づいていくにつれて、コップの水が溢れないように(ストレスの限界を超えないように)していく方法を一緒に考えていきます。

考えた方法を実際に実践し、どのように過ごしていたかを効果の判定をしながら進めていきます。

身近な人とはコップの水がお互い注がれやすいと言われています。

自分のコップに余裕がなければ、相手のコップに水が注がれ、お互い溢れてコントロールできなくなり、関係が悪くなることも…。

まずは自分の症状が月経によるものであることを知り、コントロールする方法を一緒に考えてみませんか?

日本ではまだまだ認知されておらず、一人で悩んでいる人も多い症状であると言われています。

中々言えない女性特有の悩みであると思いますが、女性カウンセラー在籍である『カウンセリングこころの羽』では安心してお話することが出来るので、第一歩を踏み出してみませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未