こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
すっかり秋めいてきた、今日この頃。
涼しくなって、過ごしやすくなったものの、緊急事態宣言下ということもあり、張り切ってスポーツやレジャーを楽しむ情勢ではないことが少し残念ですね。
ワクチンを打ったら大丈夫という希望も、どうやら3回目もあるらしいし…。
インフルエンザなみに、毎年ワクチンを打つことになるのでしょうか。
世界では、まだワクチンが配布されていない国もたくさんありますし、アレルギー体質の方は、ワクチンを打つかどうか色々と悩みどころで、世間の接種率が上がるにつれ、プレッシャーを感じたり、複雑な気持ちを抱えていらっしゃると思います。
9月に入ってから、「何だか調子がすぐれず、気持ちが落ち込んでいる」というお悩みで利用される方が増えてきました。
今回は、日照時間の少ない北海道では、これからの時期に特に注意したい「冬季うつ」について、お伝えしたいと思います。
◆冬季うつ病とは
「冬季うつ病」は季節性感情障害(SAD)に分類されるもので、季節の変化によって引き起こされるうつ病の一種です。
10〜11月頃に憂うつな気分が始まり、2〜3月頃に気持ちが快方へ向かうという特徴があります。
成人前後から徐々に発症し、男性よりも女性に多く見られ、一度発症すると、毎年繰り返す傾向があるので、原因と特徴をよく理解して対処することが大切です。
以下のような症状が秋から冬にかけて頻発するようであれば、冬季うつ病を患っている可能性があると考えられています。
①パンやご飯、甘いものが無性に食べたくなり、体重が増える。
②普段より睡眠時間が長くなってしまい、朝起きられなくなる。日中でも眠気がある。
③人付き合いが面倒になり、出不精になって、活動量が低下する。
④以前ならやれた仕事をうまく処理できない。
⑤考えたり、集中する力が明らかに落ちる。
⑥気分が落ち込んで、無気力、自己否定的になる。
◆冬季うつ病の特徴
冬季うつ病は、①の過食や②の過眠の症状が特に強いのが特徴的です。
冬季うつ病の主な原因は日照時間の減少にあると考えられているため、極端に日照時間が少ない北欧では、人口の約10%が冬季うつ病に罹るという統計もあるそうです。
緯度が高く日照時間の少ない北国ほど、冬季うつ病の発症率が高くなる傾向にあるので、道民のみなさんは、これからの季節は特に注意が必要です。
日本国内の調査で、冬季うつのハイリスク者の割合が一番高かったのは、日照時間が少ない秋田県(4%)で、2番目が札幌(2.9%)、その他の地域の平均は1.4%だったというデータがあります。
単純計算になりますが、札幌市民は、日本の他の地域に住んでいる人より、「2倍冬季うつになりやすいリスクがある」と考えて、しっかり対策が取れるといいですね。
◆とりあえず、かぼちゃ食べませんか?
日照時間が少なくなると、脳内のセロトニン機能が低下し、冬季うつを発症するリスクが高まります。
セロトニンは、別名「しあわせホルモン」とも呼ばれる脳内ホルモンです。
脳は、緊張やストレスを感じるとセロトニンを分泌し、自律神経のバランスを整えようとします。
ストレスや疲労がたまり過ぎたり、日照時間が少なくなると、セロトニンの分泌量が減ってしまい、働きが鈍くなってしまうのです。
セロトニンは脳内で作られますが、その材料として必須アミノ酸のトリプトファンが必要です。
トリプトファンは体内では生成できないので、食事から摂取する必要があります。
トリプトファンを多く含む食材は、豆腐、納豆、味噌、醤油、豆乳などの大豆製品、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類、バナナ、ブロッコリー、かぼちゃなどです。
収穫の秋を迎え、お野菜も美味しくなってくるので、トリプトファンを多く含むかぼちゃを使った料理などはいかがでしょうか。
かぼちゃ+乳製品でシチューやケーキなど、秋冬に食べたくなる料理もありますし、ヨーグルト+バナナを朝食に取り入れるのもお手軽ですね。
美味しそうなレシピや、一人外食にお勧めなお店情報など、是非お聞かせいただけると嬉しいです。
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