こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
みなさんは、子供時代に両親や周囲の大人たちから、どのようなことを言われて育ってきましたか?
私は、母に「あなたは、生まれた時から変わった子だった」と言われることが多かったのですが、その度に、「生まれた時から変わった子供なんているわけないよね…。赤ちゃんなんだし。」とひそかに思っていました。
もちろん反論はせずに、いつも、「聞き流し作戦」を実行していましたが。
母は、話を盛りがちな傾向があるので、「そんなふうに言った方が、話としては面白いから、そう言いたいんだろうな」と思っていたのですが、現在、カウンセラーという仕事について、HSPに関する考察を深めていくうちに、母が表現したかったことの真意に近づいている気がする、今日この頃です。
◆HSC診断テスト
今回は、HSPである方が、自分の子供時代を振り返ってみる上でも、又は、現在、子育て真っ最中のお母さんの参考として、HSC診断テストを以下に掲載します。
- すぐにびっくりする
- 布の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
- 驚かされるのが苦手である
- しつけは、強い罰よりも、優しい注意の方が効果がある
- 親の心を読む
- 年齢のわりに難しい言葉を使う
- いつもと違うにおいに気づく
- ユーモアのセンスがある
- 直感力に優れている
- 興奮したあとはなかなか寝つけない
- 大きな変化に上手く適応できない
- たくさんのことを質問する
- 服がぬれたり、砂が付いたりすると着替えたがる
- 完璧主義である
- 誰かが辛い思いをしていることに気づく
- 静かに遊ぶのを好む
- 考えさせられるような深い質問をする
- 痛みに敏感である
- うるさい場所を嫌がる
- 細かいこと(物が移動している、外見の変化など)に気づく
- 石橋をたたいて渡る
- 人前で発表する時には、知っている人だけの方が上手くいく
- 物事を深く考える
13個以上に「はい」なら、HSCである可能性が高いといわれています。もしくは、当てはまる項目が1つか2つくらいだとしても、「非常に強く当てはまる」と感じた場合、HSCの可能性があります。ただし、これは厳密な診断ではないので、あくまでも参考程度にとどめておきましょう。
「ひといちばい敏感な子」エレイン・N・アーロン著
◆HSCの6つの特徴
HSPは、この連載中に何度も登場している、アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が発表した学説に基づく概念ですが、アーロン博士自身がHSP気質を持ち、HSCのお子さんを持つお母さんでもあります。
アーロン博士は、「自分の子どもが他の子と違うことには複雑な気持ちになるかもしれませんが、他とは違う子の親になるなら、他とは違う親になる覚悟が必要です。」と述べています。
HSCには以下の6つの特徴があります。
①細かいことに気が付く
②刺激を受けやすい
③強い感情に揺さぶられる
④他人の気持ちにとても敏感
⑤石橋をたたき過ぎる
⑥良くも悪くも注目されやすい
①は、大人にとって大切なことを教えてくれること、②は、他の子なら退屈してしまうことにも打ち込めること、③は、辛さも大きいけれど喜びや満足感も深いこと、④は、人と接する仕事やリーダーには欠かせない要素であること、⑤は、慎重さゆえに危険から身を守れること、⑥は、長所を伝えれば自己肯定感が生まれる利点があるとも述べています。
◆セルフイメージを書き換えていこう
HSCに対しては、「他の子とは違っていること」だけではなく、長所を伝えることが特に大切ですが、日本は「和」を重んじ、周囲と同じ行動を取ることが良しとされる文化が色濃く残っています。
子供を育てる経験は、せいぜい一人か二人、親だって初めての「親業」で、精一杯の子育てだったはずです。
ついつい、「できること」よりも、「できないこと」や「他の子と違うこと」に注目して、否定的な言葉がけをしてしまうこともあったでしょう。
子供の自己肯定感を上手く育てることが出来なかったかもしれません。
HSPのみなさんが、大人になって振り返ってみると、子供時代に言われた言葉が、「刷り込み」になって、セルフイメージに影響を与えていることが多いと思いますが、いかがでしょうか。
過去の子供時代は変えられませんが、大人になった今、今日これからの自分は、いつからだって変えていけるのです。
自分を縛る「呪いのような言葉」、「思い込み」に気がついて、軽やかに生きてみませんか。
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実