こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
最近、お客様と会話する以外は誰とも会話せずに一日が終わる…そんな日が続いています。
知人と軽い会話を交わしたり、友人と会食したり、実家に帰省したり、旅行したりという「今まで当たり前のようにできていたこと」が気軽にはできなくなった、この一年。
「何でもないようなことが~幸せだったと思う~♪」とロードの歌詞をかみしめる日々です。
私は、カウンセラーという仕事上、カウンセリングがある日は、必ずお客様とお話できるので、一日の会話量は多いと思いますし、お客様との間で「つながり」を感じることができる仕事なので、本当にありがたいと日々感じています。
みなさんはいかがでしょうか。
ほとんどの方が、会社や交友場面での会話量が減り、全体的にしゃべらなくなったと感じていると思います。
会話量が減ると、自分の気持ちをアウトプットする機会や回数が少なくなります。
アウトプット場面が少なくなると、脳内でぐるぐると思考することが増えて、不安な気分やマイナス思考に囚われやすくなります。
「何のために生きているんだろう」
そんなことを考える機会が増えていたら、メンタルダウンの兆候かもしれません。
◆うつとHSPは間違われやすい!?
今回は、HSPに関して数々の書籍を執筆されていて、ご自身もHSP気質を持つ、医師で大学教授の高田明和さんの書籍から、HSPとうつの相違点についてご紹介したいと思います。
高田さんは、二度うつ病で苦しんだ経験があり、医師である自分を実験材料として、医学的な見地、禅、瞑想、暗示、成功法則など、良いと思われることは何でも実行したそうです。
その結果、本当はうつだったのではなく、HSPだったのではないかと最近になって確信し、HSPとうつの相違点や共通点を考察し、HSPとうつ傾向は対立するものではなく、「苦しい」「辛い」「夜眠れない」といったうつに似た症状があるため、誤診されやすいとも述べています。
以下は「うつ傾向チェック」です。1~20のうち、当てはまるものはいくつあるでしょうか。
1 うつ状態になる前は、バイオレンスものや恐怖ものを平気で見ることが出来た。
「HSP]と「うつ」自己肯定感を取り戻す方法(高田明和)
2 何でも自分でやらないと気が済まない。
3 プライドが高い方だと思う。
4 昇進、栄転、引っ越しなど、最近変化があった。
5 自分は生きている価値がないと思うことがある。
6 感情や感覚をあまり感じず、それを確かめるために自傷行為を行うことがある。
7 競争心が強い。人とすぐ比較する。
8 暇になると不安になる。
9 嫌な仕事でも頑張ってしまう。
10 責任感は強い方だ。
11 家族は仲が良くなければ一緒にいる意味がない。
12 何事も完璧にやらないと気が済まない。
13 自分が正しいと思ったら最後まで戦う。言い張る。
14 「自分が好き」という人を見ると気持ちが悪いと感じる。
15 何かミスが起きると自分のせいだと思う。
16 食べることはあまり興味がない(食べることは食欲を満たすことだと考える。)。
17 楽しいと感じる瞬間があまりない。
18 みんなが自分を嫌っていると思う。
19 死にたいと思うことがある。
20 好きか嫌いかはっきりしてほしいと思う。
◆HSP傾向チェック
つぎは「HSP傾向チェック」です。1~20のうち、当てはまるものはいくつあるでしょうか。
1 バイオレンスものなどを見ると気分が悪くなる。
「HSP]と「うつ」自己肯定感を取り戻す方法(高田明和)
2 スピリチュアルな体験がある。
3 まわりの変化によく気がつく方だ。
4 子供の頃にいじめにあったことがある。
5 偉い人、権威のある人の前では緊張する。
6 他人に支配されていると感じることがある。
7 物まねがうまいと言われる。
8 両親のどちらかが心配性だった。
9 職場や家族のイライラ、怒りが自分の気分を左右する。
10 他人に自分の意見を言えない。あるいは思い切って言った後に後悔する。
11 楽しいことでも疲れる傾向がある。
12 騒音や鮮やかな色彩が苦手。
13 無彩色(グレー、白黒、ベージュ)を見ると落ち着く。
14 無印良品の商品や店が好き。落ち着く。
15 子どもや配偶者に問題が起きると、常に頭からそのことが離れない。
16 直観力に優れていると感じる。
17 びくびくしやすい。
18 繊細な音楽や作品を好む。
19 一人でいるのが好き。
20 人から頼まれると嫌とは言えない。
うつ傾向に比べてHSP傾向の項目が多い人は、HSPの可能性が大きいかもしれません。
◆HSPは気質、うつは状況
HSPは、その人が生まれつき持っている「気質」で、子供の頃からその兆候は現れていますが、うつの場合は、うつになる前に「合わない職場で無理を重ねている」などの「状況」があって、症状が現れる前の状態と、症状が現れた後の状態が違っています。
HSPは自分より他人を優先して振り回される傾向にありますが、うつは自分の思い込みに振り回されて、他人や周りの出来事に興味を持てなくなるという違いがあります。
また、HSPは、脳内に刺激や興奮、疲れを感じやすいので、うつになりやすい傾向があることにも注意が必要です。
ストレスを感じやすい今、アウトプットは、カウンセリングの他にも、日記などを通じて自分と行うことも可能ですし、この機会に同居している家族との会話を増やしたり、別居している家族には電話をしたり、手紙を書いてみる。
今は、様々な方法でアウトプットしてガス抜きすることが、自分自身を健全に保つために必要な時期かもしれません。
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実