札幌のカウンセリングルーム『カウンセリングこころの羽 札幌篠路店・札幌中央店』、心理カウンセラーしみずこうこです。
「最近コミュニケーションがうまくとれなくて…」ご夫婦関係やパートナー関係のペアカウンセリングや職場の人間関係の相談でこんな言葉を耳にすることがあります。
パートナーに「あなたは話を聴いてくれない」と言われる。
職場でのコミュニケーションが難しい、質問しても話してくれない、子供の話は聴いているけど、何を考えているのか全然わからない……。
「ちゃんと聴いてるのに」「話は聞いたよ」もちろん、耳では聴いている。
でも相手が欲しいのは、「音声データを受け取ってもらうこと」ではないのです。
「聴いてよ」と「聴いたよ」の意味がそれぞれちょっと違っているのかもしれません。
人間関係で、コミュニケーションに困った時。
「伝える」より「聴く」ことを優先してみるのはどうでしょうか?
傾聴って、実はものすごく奥が深い。
今後のコミュニケーションのヒントになるのではないかと思い、私が普段の「傾聴」で意識していることをちょっとだけ紹介させてください。
「何があったの?」だけじゃなく「どう感じたの?」を聴く
「職場で上司に怒られたんです」という話。
「何を言われたんですか?」と、出来事を詳しく聞き、状況を共有整理をした後に私は、「それを聞いたとき、どんな気持ちになったの?」が気になります。
怒られたことが、「悲しかった」のかもしれない。
「悔しかった」のかもしれない。
「怖かった」のかもしれない。
「私ってダメだ……」と、自分を責めてしまったのかもしれません。
同じ「怒られた」という出来事でも、感じ方は人それぞれ。
その感じ方の違いこそがその人らしさだと思い、出来事の向こう側にある「気持ち」を聴くことを大切にしています

「わかる、わかる!」をちょっとだけ我慢する
人の話を聴いていると、「あー、それわかる!」って言いたくなること、ありませんか?ありますよね。実は私もよくあります(笑)。
「そうそう私も昔、同じようなことがあってね」……はい。
気づいたら、相手の相談だったのに、私の昔話が始まっている。
逆もあります「私の話だったのにいつの間にかあなたの武勇伝聞かされてるじゃん」なんてことも。 「わかる」という気持ちは悪いことではないのですが、人と人との経験が同じでも、感じたこと考えたこと、なぜそう感じたのかは完璧に同じではないはず。
「私の経験と同じだからわかる」ではなく、同じような経験「私はこう感じたけど…」「あなたは、どんなふうに感じたんだろう?なぜそう感じたのだろう」。
その人の世界を知ろうとすることがとても大事なこと。
「わかる!」って思ったときこそ疑問に思う。
「同じだな、嬉しいな!」「でも違う部分もあるかもしれない」
「もっと知りたいな」くらいが、ちょうどいいのかもしれません。

「そんな時はね…」をちょっとだけ我慢する
誰かから悩みを相談されたら、優しいい人ほど「こうすればどう?」と言いたくなることがあります。だって、早く楽になってほしいですもんね。
でも……悩んでいる本人はまだ迷子状態。
それなのに、こちらが先に「はい!答えはこちらです!」と地図を渡しても、現状の位置が整理されていない場合「まだ現在地がわかりません……」となることがあります。
「どうしたらいいか」をすぐに決めるより、「今、本当はどう感じているんだろう?」「今、本当はどうしたいんだろう?」を一緒に探していきます。
答えを外から渡すのではなく、その人の中にある答えを、傾聴で一緒に見つけていくそんなイメージです。

ここまで読んで、「傾聴」についてどう感じましたか?
私は、上手に聴こうとしすぎなくてもいいと思っています。
この人は今、何を感じているんだろう。
何をわかってほしいんだろう。
そんなふうに、「相手に興味を持つこと」が傾聴のスタートなのでは?と思っています。
うまいことを言わなくてもいい。
正解を言わなくてもいい。
沈黙になってもいい。
人は自分の話を聴いてもらえると「私、こんなことを思っていたんだ」と、心の奥に眠っている声まで聴けるようになることがあります。
「自分の事を理解しようとしてくれている」と感じ、安心感や信頼関係も生まれます。
傾聴はカウンセリングだけでなく、家族や友達との会話、職場での人間関係にも使えるとても大切なコミュニケーション。
とはいえ「よぉし、今日は傾聴を実践するぞ!」と意気込んで、家族の話を腕組みしながら真剣に聴いたら、「なんか今日、怖いんだけど……」と言われてしまいますね。
まずは、「聴くって、面白いかも」くらいから始めてみてはいかがでしょうか?
『カウンセリングこころの羽』 しみずこうこ