こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の杉野です。
目の疲れを感じたとき、時々、遠くの景色を見るのですが、その度に、普段、遠くを見ることがあまりないなと感じます。
そして、遠くの景色を見るのは、良いものだなとも感じます。
さて、今回は、「もっと楽でいい」というお話です。
自分はダメだという前提
「自分はダメだ」
暮らしていく中で、他者から否定され続けたり、求められていることができなかったりすると、そんな気持ちになっていくものですよね。
そして、
「今の自分ではダメだから、本当の自分がばれてはならない」
「今の自分ではダメだから、変わらなければならない」
そういうふうに思い、あれこれがんばろうとします。
がんばること自体は素晴らしいことの1つです。
その一方で、がんばりすぎてしまい、苦しむ場合があります。
本当の自分がばれないようにがんばって生きるのは、大変です。
また、常に今の自分は変わらなければと思って過ごすと、常に今の自分を否定しながら頑張り続けることとなり、かなりの心の負担となります。
そして、自分はダメだという前提で生きているため、
「何をしても、気が晴れない」
「自分はおかしいのかな」
そのような気持ちがつきまとう。
そうなっていくと、日常的につらい気持ちが漂っていくといえます。
何がダメと思わせているのか
そもそも、なぜ、自分はダメだと思っているのか。
言い換えると、何がダメと思わせているかを考えることは大事なことの1つです。
「他者から否定されてきた」からかもしれません。
「しっかりしていないと、周りから認めてもらえないと思っている」からかもしれません。
大切なのは、「自分はダメだ」という前提に対して距離をおいて考えてみることで、「自分はダメだ」という世界にのめりこまないようにすることといえます。
ただ、そうはいっても、やはり、「自分はダメだ」と思い、苦しんでしまうこと自体は、ごく自然なことと思います。
そして、それは、もしかすると、
「自分はダメだ」
そう思わないと、やっていけない状況だったのかもしれません。
たとえば、
「他者から否定されてきた」
「他者から無視されてきた」
相手には、相手の事情があったかもしれませんし、何の気なしの行動なのかもしれませんが、ここで重要なのは、
「それにより自分が傷ついた」
「傷つく気持ちやどうしたらよいかのやり場や行き先がなく、自己否定せざるを得なかった」
つまり、自分を守る手段が、自己否定をすることだったのかもしれません。
「自己否定することで、自分を守らなければならなかった」
「自己否定は仕方ない」
そう思うことで、自分を責める気持ち自体に対して、それをまた悩んだり考えすぎることなく、少しだけ寛容になれるといえます。
もっと楽でいい
自己否定する自分を責めないことで、少しだけ心が和らぐとはいえますが、それでも、自分を出すまいとがんばる毎日は続きます。
つまり、
「自分はダメだ」と思うと、
「もっとがんばらないと」
「やっぱり自分はダメだ」
そんなふうに、無理をしたり、考えが極端になっていきがちなものです。
ただ、見方を変えると、その状況では、十分にがんばっているといえます。
自分を否定しながら、なんとかがんばっていこうと過ごすには、相当な労力が必要です。
もし何らかの結果に結びついてなくとも、十分すぎるほど、常日頃がんばっているといえます。
そして、もっと、楽でいい。もっと、自分に都合よく生きてよいといえます。
理想を実現するためにも、まずは、楽をする
「楽でいると、自分のあるべき姿になれない」
「自分の理想から遠ざかってしまうのではないか」
そんな不安もあるかもしれません。
しかし、理想を実現するためには、むしろ、まずは、楽をする必要があるといえます。
描く理想を求めるのは素晴らしいですが、今は、普段、十分がんばりすぎて、その理想に向かう余裕のない状態ともいえます。
まずは、もっと楽をしてみる。
もっと自分に都合よく生きてみる。
その状態でも気軽に生きられる。
そのような手応えを感じると、自分に自信が持てます。
自信や余裕というのは、理想に向かうための日々にとって重要と言えます。
つまり、楽をして、自分の中で余裕を生むことで、理想を求める行動に前向きに向かっていけるといえます。
自分の気持ちを傷つけられ、理解されず、自分を守るために、「自分はダメだ」。
その思いで、1日1日、苦しみながらがんばってきている。
それは、すでに十分がんばっている状態と言えます。
そこで、もっと楽に、もっと自分の都合を優先させて過ごしてみる。
そのことで、楽な状態、ありのままの自分で過ごせる時間を増やし、ありのままの自分に自信をつける。
そこから、自分の描いている理想へ向かっていく。
そのために、「もっと楽に」をテーマに過ごしてみるのは1つの方法であるといえます。
最後までお読みいただきありがとうございます!
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』杉野誠