こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岩本です。
今年の冬は雪が少ないのか、これからどかっと降るのか予想がつかない毎日を過ごしています(笑)
雪がないのは私にとってはとても喜ばしいことですが、地球温暖化の影響だったらと考えると複雑な心境です。
さて、今回はカウンセリングの役割の中の1つである、“気づき”を促すことについて、記載していきたいと思います。
私が意識していることも書いていきますね!!

悩み苦しむドゥーイングモード
欲求にとらわれ、悩みを深めていく人は、常に何かを考え続けています。
例えば、ひとつの物事に直面した時、それが「こうあって欲しい」という思いを抱え、そのために「どうしよう」と考えはじめて、徐々に止まらなくなっていきます。
このように常に何かを考えたり、行動したりしている状態を“ドゥーイングモード”と呼びます。
多くの人が普段、無意識にこのモードになっていると言われています。
下記にドゥーイングモードの思考過程を記載していきます。
1.オートマチックな思考
考えは自動的にわき出てくるもの。無意識にマイナス方向に考えてしまう。
2.過去と未来にとらわれる
自動的に出てきた考えにとらわれ、「以前にも~した」などと過去や将来のことと結び付け考える。
3.「いま」から離れてしまう
過去と未来にとらわれ、物事を必要以上に恐れる。
準備万端で体調もよく、相手が笑顔でも、いまこの瞬間に起きていることに気づかない。
4.ドゥーイングモードに…
考えることが止められず、それにより不安が募り、行動まで影響されていく。

悩みにとらわれないビーイングモード
次にドゥーイングモードの逆の考えであるビーイングモードについて考えていきたいと思います。
ビーイングモードとは考えに反応せず、あるがままの自分を大切にしていきます。
人はビーイングモードの時には、いま、ここで生きているということに気づき、過去や将来について余計なことを考えたりしません。
シンプルに目の前のことに集中出来ます。
このモードの時間を意識的に作ることによって、考えが整理され、悩みが解消されやすくなると言われています。
そのために必要な最初の段階として、自分の考えに気づくことが大切です。
考えに気づくことで、ドゥーイングモードでは見逃していた現実が見えてきます。
そしていまの感情に注意を向けることができ、今を生きることが出来ます。
ここまで来たら、ビーイングモード。
このモードでいれば、悩みは深まらないと言われています。
この初期段階としてカウンセリングを利用し、自分の見えていない考えに気づくことが大切なのです。

“気づき”を促すことで、変化していく
前職の作業療法士をしていた時に、出会った人で、この“気づき”を促すことで、うつ状態から元気になった方が居ました。
出会った当初は威嚇的で、私の話に対して「あんたに私のことなんて分かる訳ない」と厳しい言葉を投げかけられたことがありました。
うつ状態が重く、ベッドに居る時間が多かったです。
話の中でとにかく本人の考えや感情について聞き、自分なりに価値観や趣向について聴取していきました。
本人が気づいていない考え、感情を少しずつ気づいていけるように、毎日話し合いを重ね、本人の本当の気持ちを引き出していきました。
ここで使ったのは“ソクラテス質問法”です。
(どういう方法か知りたい人は調べてみてください。)
私の努力も実り、1ヵ月が経過してから、少しずつ元気になっていきました。
それからは本人から進んで、想いを話して頂けるようになり、支援を続けていきました。
多職種からは「別人のように元気になった」、「笑顔も多くなった」、そして家族からも「表情が変わった」と言われるようになりました。
3ヵ月という短い関わりの中でも、自分の気持ちや感情、考えに対し気づきを促し、どうしていくかを一緒に考えていくことで、変化していく人をたくさん見てきました。
前職よりもカウンセラーという仕事は、相談者さまの考えや気持ちに触れる機会が多くあります。
少しずつ自分の本当の気持ち、考えに気づいて、解決方法を一緒に考えていきませんか?
私もビーイングモードを意識して日々過ごしています。
意識するだけで変わることも多々あり、楽になりますよ(^^)/
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未