「怒り」の感情について①

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。
今年に入ってから、結構雪が降りますね(;^_^A

時には、猛吹雪で視界が悪い中、こちらにおいでいただくみなさま、どうか気をつけていらしてください。

冬はお日様が出ている時間も少なく、調子を崩しやすい季節です。
天候が荒れて、カウンセリングに出向くのが大変だなと思った時には、予約システムの「マイページ」からクレジットカードの登録をしていただければ、当日、対面からオンラインに切り替えることもできますので、お電話いただければと思います。

こちらでは、ご夫婦やカップルの方のペアカウンセリングも行っていますが、「怒りをコントロールできずに、相手に激しくぶつけてしまい、あとあと自己嫌悪してしまう。」「日頃、言いたいことを我慢し過ぎて、何かの拍子で突然爆発してしまい、相手に驚かれてしまう」といった、「怒り」に対してのお悩みが寄せられることもあります。

今回のブログは、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんの著書「いつも怒っている人も うまく怒れない人も アンガーマネジメント」から、「怒り」の感情についてご紹介したいと思います。

◆アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで開発された、怒りの感情に対して、上手に付き合うための「感情理解教育プログラム」です。

当初は、DV案件や軽犯罪を犯した人に対する矯正プログラムとして実施されましたが、現在は全米の教育機関や企業でも広く導入されています。

アンガーマネジメントとは、「怒りで後悔しないこと」を意味するので、「怒ってはいけない」とか、「怒りを我慢しなさい」ということではありません。

怒る必要がある時には、適切な怒り方ができるようになり、怒らなくてもいいことには怒らないですむようになることを目指しています。

◆マナーが悪い人を見たら、どうしますか?

例えば、電車の優先席付近に、お腹の大きな女性が苦しそうに立っていて、20代と思われる青年が、イヤホンをしながら優先席に座っている状況を目撃したとします。

どのように感じますか?
正義感が強い人、道徳心が強い人は、苛立ちを感じる状況かもしれませんね。 

ここで、「苛立ちを感じる人」と「あまり感じない人」に分かれます。

分かれるポイントは、「優先席には、より優先度が高い人が座るべきだ」という価値観を持っているかどうか、その価値観をどのくらい「守りたい」と感じているかの強さの度合い、その価値観を自分だけではなくて、「他人にも守ってもらいたい」と思っているかどうか。

「あまり感じない人」は、同じような価値観を持っていたとしても、強さの度合いが違っていたり、自分と他人との「境界線」を引いていたり、そもそも周囲の状況にあまり関心がなくて「気が付いていない」ケースもあります。

では、苛立ちや怒りを感じた場合に、どのような対応をとりますか?
「注意をする」OR「注意をしない」?

◆「注意をする」を選んだ人

お腹が大きな女性が苦しそうに立っているのに、優先席に20代の青年が座っているのはおかしいから、注意する。

なるほど。その勇気と倫理観、素晴らしいです。

ここで気をつけていただきたいのは、「怒りに任せた行動」です。
例えば、「そこ、あなたが座る席じゃないでしょう。妊婦さんに譲りなさいよ」と言ってしまうとか、イヤホンをしている青年に対して、肩を強めにトントンしてしまったり、座席の下を蹴ってしまうなど。

「20代と思われるイヤホンを付けた青年」も優先席に座る障害があるかもしれません。
「お腹の大きな女性が苦しそうに見えた」けど、滑り込みで電車に乗るために走って、一時的に苦しそうに見えただけで、そもそも妊婦さんじゃない可能性もあります。

仮に、思ったとおり、具合の悪い妊婦さんと20代の健康的な青年だったとしても、人は、自分が「攻撃されている」と感じた場合に、「逃げるか」「反撃するか」という反応をします。

相手が「反撃する」を選択した場合には、逆ギレにあって、トラブルになるケースも考えられますので、攻撃的と受け取られないような言い方を考えられるよう、一度深呼吸をすることをおススメします。

◆「注意をしない」を選んだ人

注意をしない選択をして、「まぁ、いいか」と思えるのならOKです。

注意はしないけれどイライラが止まらずに、相手をにらみつけたり、相手に聞こえるようなため息をつくなどの嫌みな行為をしてしまったら、相手への怒りに振り回されている状態と言えます。

怒りの感情に振り回されやすい人は、イライラする人や物から離れる選択ができずイライラを募らせたり、離れるタイミングが遅れがちです。

もんもんと怒りを引きずって、不意に怒りを爆発させる原因にもなりかねませんので、「自分がイライラし続けたいか、心穏やかでいたいか」を決めることが大切です。

カウンセリングでは、自分自身の感情や行動を振り返りながら、感情のコントロールに関するサポートも行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実