やる気が起きない…そんな時には。~カウンセリングの視点で考えるやる気の引き出し方~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

突然ですが…あなたは、「やる気」が起きないときにどんな工夫をしていますか?

私の場合、「カウンセリング」のお仕事は、相談者さまとのお話を楽しみながら担当させていただいているので、とくに「やる気が起きない」という状況にはならないのですが、書類作成や何かの手続きを進めるときには「やる気が起きないなぁ」と感じることが結構あります(笑)

ある意味では、「やる気」や「モチベーション」のコントロールは人生の中で永遠のテーマではないかとも感じますが、カウンセリングで使うテクニックを活用することである程度、自分自身でもコントロールできるようになるものです(^^)

そこで、今回は、自分で「やる気」を引き出すためのヒントを3つの視点に分けてご紹介させていただきます。

やる気を引き出す3つの視点

その1.タイミングを意識する

タイミングを意識するときに重要なキーワードが「時間」です。

これは、「所要時間」ではなく、「時間帯」の方です。

人それぞれ、様々な生活習慣(生活サイクル)を持っています。
これは「良い生活習慣がある」「悪い生活習慣がある」というものではなく、それぞれの生活習慣が「今の生活」に適したものなのか、負担が多いのか?少ないのか?
ということが大切。

例えば、早寝早起きが好きな人が、深夜まで営業している居酒屋のお仕事をするのはキツイのです。
それとは逆に夜型の人が早朝の新聞配達の仕事をするのはキツイですよね?
どちらが良い、悪い、ということではなく、自分にあっているのか?が大切ということです。

これを上手く活用するためにも自分にとって「ゴールデンタイム」(最も集中できる時間帯)は、何時なのか?
を意識してみることが第一歩となります。

腕時計-砂時計-時間
あなたのゴールデンタイムは何時でしょうか?

その2.環境を意識する

次に大切なのが「環境」です。

人の「心」は、脳の一部がつくり出していると言われています。

そして、この「脳」は、今までの体験の中から情報を蓄積して、好き嫌いを感じたり、物事を判断しているのです。

「やる気を引き出すこと」を意識したときにやってしまいがちな“落とし穴”が根性論、精神論で考えることではないかと私は考えています。

「やる気が出ない」=「自分に甘えている!もっと自分に厳しくしないと!」「もっと集中しないと!」
などと、自分自身に対して否定的な気持ちや強すぎる負荷をかけて実行していく。

その時は、なんとかなるかもしれませんが、その「辛い」「苦しい」「キツイ」状態を繰り返したときにあなたの脳は、どのような記憶を蓄積していくのでしょうか?

これが、「やる気が低下」していく落とし穴ではないかと思うのです。

そんな時に重要なのが「環境」を変えてみることです。

あなたが変わるのではないのです。“環境”を変えてみるのです。

そこを意識してみることで客観的に「やる気」をコントロールできるようになっていきます。

例えば…
スマホを好きなだけ触ることができる“環境”であれば、スマホゲームをついついやってしまうかもしれません。
マンガ本が手の届く位置に置いてある“環境”であれば、「ちょっと休憩」のつもりで読み始めて、次の巻…次の巻…とずっと読み続けてしまった…なんていうことになるかもしれません。

この状況を避けるために「勉強」や「仕事」をする場所と「遊ぶ」「くつろぐ」場所を分けてみることも大切です。
自宅や職場の中で場所を変えることが難しければ、図書館やカフェなど、出先の環境も活用してみることも良いかもしれません。
少なくとも休憩時間を別の場所でくつろいでみることもメリハリが出やすくオススメです♪

ギター-趣味-習慣
趣味と勉強や仕事の空間、分けられていますか?

その3.目的を意識する

3つ目の視点が「目的」を意識することです。

それは、「何のために」やることなのでしょうか?

例えば、仮にAさん(サラリーマン、営業職)の場合…
仕事をすることは「売上目標を達成するため」と思っていたとします。

これが「目的」なのか?というと、会社としての目的は「社会貢献」を掲げているかもしれませんし、「従業員の幸せ」を掲げているかもしれません。
しかしながら、どちらもAさんにとっての「目的」ではないはずです。

Aさんにとっての「目的」は、もしかすると「老後の生活を心配なく過ごせるだけの貯金をすること」かもしれませんし、「大好きな彼女と旅行に行くための資金を稼ぐ」ことかもしれません。

それで良いのです。

自分にとっての「目的」は、他の人へ伝える必要はない場合がほとんどです。

どんな「目的」でも良いのです。

あなたは、あなたの心が動くことを「目的」として意識してみてください(^^)

あなたなりの“目的”意識できていますか?

実行力を引き上げる3つの視点

ここまでご紹介した方法で「やる気」は引き出せるかもしれませんが…

実は、ここでまた別の落とし穴が…。

すぐに実行して1回で終わるものであれば、「やる気」を引き出して、「はい、終了」となる場合もあるかもしれませんが…

実際には、「毎日」だったり、「常に」だったり…「やる気」を引き出し続ける必要があることがほとんどです。

更に、やる気を引き出したとしても結果として「実行」できなかった場合は、“セルフイメージ”が低下してしまうことに…。

「やっぱり、私はダメなんだ…」などと思う結果にならないように、ここではやる気を引き出した後に「実行」するための「実行力」を引き上げる方法もご紹介してみようと思います。

その1.3分で良いのでやってみる

実行できないパターンの一つは、「しっかり時間をとってから…」と考えてしまうことです。

最初は、たったの3分。
場合によっては、「1分だけ…」でも良いのです。
やり始めてしまえば、案外、サクサクと進んでしまった…ということ、結構ありますよね?

その2.複数のことを同時進行させてみる

これも落とし穴の一つを回避するためのテクニックです。

複数の「やること(タスク)」がある場合、自分にとって好きなこと、得意なことから手をつけてしまって、嫌いなこと、苦手なことが後回しに…
結果として「ヤバイ、締め切り過ぎていた…」なんてことも。

これは、一つ終わってから次…と考えてしまう場合に多く発生する状況。

この傾向が強いと感じる方は、得意なことと苦手なことを1セットにして同時進行させてみることも効果的なテクニックです。
得意なこと、好きなことで少し気分が上がった状態で苦手なこと、嫌いなことに手をつけてみる。
これを交互に切り替えながら、進めていく。
そんなやり方も試してみる価値があるかもしれません(^^)

その3.実行できたときには自分へのご褒美を。

最近、自分へのご褒美あげてますか?
ここでいう「ご褒美」は、あくまでも“実行できたとき”です。

初めからご褒美を用意しておく方法もありますが、それはまた後日…。

今回ご紹介する方法は、「実行」できたとき「完了後」に自分のことを思いっきり褒めてあげましょう!ということ。

前述の通り、人の心は、過去の経験、思い出の積み重ねでつくられていきます。

実行できた、行動できたときに「嬉しい」「楽しい」「ワクワク」という気持ちを大切にしていくことが、次の「実行力を引き上げること」や次の「やる気を引き出すこと」につながるのです(^^)

最後に

いかがでしたか?

「やる気」や「モチベーション」と言っても、人それぞれ状況や環境は異なっているものです。

今回ご紹介したものはカウンセリングの中で私がお話していることのほんの一部ですので、この方法を試してみても「上手くいかない!」と感じる方はお気軽にご相談くださいね(^^)

あなた自身が気付いていない「理由」や「方法」が見つかるかもしれません。

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵