これからの時代のカウンセリングとは~令和時代のカウンセリングを考える~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

ついに(あっという間に?)令和になりましたね(^^;
そして、ゴールデンウィークもあっという間に終了しようとしています…。
(私は、札幌篠路店HPのブログにも書いている通り、ほぼ仕事だったのですが…笑)

(札幌篠路店・ブログはこちら

元号が「平成」になった時のことを少し覚えている年齢の私としては、今回の「令和」への変更は、世の中的にも明るい雰囲気でとても好感を持てる印象でした。

この天皇交代、元号の変更というのは、時代の変化をイメージしやすく、皆さまそれぞれに様々なことを考えていらっしゃるのではないかと思います。
私もせっかくの機会なので、これからの時代のカウンセリングについて少し考えをまとめてみようと思います。

カウンセリングの必要性

私自身、お恥ずかしながらほんの数年前までは『カウンセリング』を正しく認識できていませんでした。

それが、実父が「うつ病」になった時に「心療内科」へ連れていった理由であり、「薬による治療はしたくない」という父の願いを叶える最善策は「投薬治療をしない方針の心療内科へ行く」だと思い込んでしまった理由でもあります。
今思えば「カウンセリング」に連れていけば…正しい「カウンセリング」を行ってくれる施設に連れていけば、今でも父は健在だったのかもしれません。

この父がうつ病で自殺をした。という体験が、私がカウンセラーを志す大きなきっかけであり、それまでの自分が学んでいた心理学や脳科学の知識を見直す重要なターニングポイントになったことは言うまでもありません。
それから数年の月日が経って、私自身がカウンセラーとしての仕事をさせていただき、沢山の相談者さまのサポートをできる立場にいることは少し「不思議」な感覚でもあり、「運命」のような感覚になるときもあります。

私が父のサポートとして対処方法を考えていた数年前と比べると当カウンセリングルーム『こころの羽』も含め、札幌市内にも多くのカウンセリングルームが増えていると思います。
それでも、本来カウンセリングを利用するメリットがある方々の人数と比べると全く足りていないのが現状ではないかと思うのです。

カウンセリング先進国ともいえるアメリカでは、カウンセリングは日本よりも身近な存在で、海外ドラマや映画などでも「最近、元気がないんじゃないか?カウンセラーに相談してみたらどうだ?」というようなセリフを良く耳にします。

アメリカでは一般的な悩み相談カウンセリング
アメリカでは、カウンセリングは身近な存在のようです…

日本でも、もっともっとカウンセリングというもの自体が一般化して「悩んだらカウンセリングに行く」が当たり前の世の中になると気持ちが楽になって問題解決につながる方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?

カウンセリングは、どこへ向かうのか

昨年の秋に国家資格として『公認心理師』がつくられました。
それに伴い、これまでは医師のみが対応していた『ストレスチェック』を公認心理師が対応することができるようになるなど、活躍の幅が広がっています。

この流れ自体は、素晴らしいことだと思いますし、相談者さまの人生に関わらせていただくカウンセリングというお仕事は、責任も必要とされるスキルの質も非常に高いものだと私自身も実感しています。

その反面、公認心理師=優秀なカウンセラーというわけではないことも事実です。
もしも誤解があったら申し訳ございませんが、資格取得のために必要なのは「学歴」や「知識」が中心で、本来、カウンセラーに必要不可欠である「コミュニケーションスキル」については、評価の対象外であるように感じてしまうのです…。
(もちろん、資格取得のために費やした年月や費用は、賞賛されるべきもので、私自身も勉強熱心な方は本当に素晴らしいと考えています。)

前述の通り、私の父が相談をしたのは心療内科の「医師」でした。
しかしながら、父が追い詰められるきっかけを作ったのは、その医師のひと言にあるように思えてしまうのです…。
これは私自身の主観であって、「事実」とは異なるのかもしれません。それでも、「国家資格」を持っているからレベルが高いと考えてしまうのは危険に感じます。

山積みになった本-知識の象徴
大切なのは、知識ですか?それとも…

大切なのは、どんな資格を持っているかよりも相談者さまとカウンセラーとの“相性”なのだと私は考えています。
どれほど優れた知識や経験を持っていても、カウンセラーの話し方や得意分野が相談者さまの求めるものと一致していなければ、理想的なカウンセリングとは言えません。

このように考えると様々な価値観を持ったカウンセラーがいて、相談者さまの選択肢が多い世の中になることこそ一つの理想系なのではないか…?と私は考えています。

こころの羽が目指すもの

私たち『カウンセリングこころの羽』では、「質の高いカウンセリングをもっと身近に。」をスローガンとして掲げています。

これは、相談者さまが考える「適正価格」で可能な限り質の高いカウンセリングを提供する。という表現に置き換えることもできます。
もちろん、カウンセラーも生活がありますので、すべてのサービスを「無料で…」などということは現実問題として難しいですし、医療機関のように「保険」が適用できるわけではないので実際に相談者さまにご負担いただく金額がカウンセラーの収入とイコールとなります。

医療機関の場合だと◯割負担などのように国や保険を発行している団体が残りの金額を医療機関側にお支払する仕組みなので、利用者さまの負担を軽減しつつも医療機関側も必要な報酬は受け取ることができる仕組みですよね。

それに対してカウンセリングルームが「価格を抑えよう」と思うと、手段としては「企業努力100%」です(笑)

そういった点では、まだまだ改善の余地があるとも思いますし、現状の当カウンセリングルームでの価格設定は、結構「ギリギリ」の価格設定だなとも思います(^^;

そんなことを考えながらも、私の場合は、自分の父を救えなかったという悔しさが土台にありますので、世の中にカウンセリングが普及するには…
質の高いカウンセリングがもっと身近になるには…どうしたら良いだろう?
ということを常に考えています。

今現在、準備していることとしては、“プロ”として活動できるレベルのカウンセラーを増やすこと。
そして、相談者さまが悩みが悪化する前に気軽に相談できる仕組みを作ることです。

実際にカタチになるには、もう少し時間がかかりそうですが…それでも、確実に前に進んでいるので、年内にはある程度の結果を出せるのでは?と感じます(^^)

世の中に心理学や脳科学を知り、自由に楽しく活躍する方々が増えていくこと

それこそが私たちが目指している未来の姿なのかもしれません。

あなたは、カウンセリングにどんなことを求めていますか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵