「自分の話」をする場がないときに

こんにちは、札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』杉野です。

あなたは、何か物を買うのを決めるとき、早い方ですか、時間をかける方ですか。
私は、どちらかというと時間をかける方です。
考えたり、別の店に移動をしたりして、体力を使いすぎて、決めるときには、体力がなくなり、買うので精一杯になっていることがたまにありますが。

さて、今回は、「自分の話をする場がないときに」というお話です。

気づいたら、「自分の話」が後回しになる

冬の晴れた日の景色

「自分の本当に感じたことを話せる相手がいない」
「いつも気がついたら相手の話ばかりになっている」
そんなことはないでしょうか。

「以前、自分の話をしたら、強く否定された」
「うまく話せずに、相手に誤解ばかりされて、自分の話をするのは諦めた」
「相手の興味ない反応が思い浮かんでしまい、話す気にならない」

否定されたり、言葉がうまく出てこず、話すことに苦手意識を感じることで、自分の話が嫌になっていく。

もしくは、相手の反応が先に読めてしまったり、相手の気持ちを気にしすぎるあまり、自分の話は極力しないようになっていく。
そういうふうなことはないでしょうか。

自分の気持ちを素直に表現することが難しい状況になると、つらさ、苦しさも溜まってしまうものですよね。

色々考える性格だったり、相手の気持ちを大切にしたいという場合ほど、自分の話は後回しになっていくのかなと感じます。

「自分の話」をする大切さ

そして、そのままで特に問題がなければ、大丈夫ですが、
「自分の話をする場がなく、つらさ、苦しさが溜まっている」
そういう場合もあるのではないでしょうか。

自分が感じたことを話す、考えたことを話す。
シンプルですが、実は、とても、重要
なことといえます。

自分の思いを表現する場がなければ、ストレスとなりますが、表現できることで、自分の思いを表現したい欲求を満たすことができます

また、思いを表現することで、自分の思いや考えが整理されます
外に出す場がなければ、自分の思いが自分でわからない。
そして、そのわからない状態が、不安やストレスになっていきます。

「自分の話」を求めている人はいる

そうはいっても、
「自分の話などしても相手にとっては迷惑なだけだ」
「自分の話なんて誰も興味はない」
過去の体験や出来事などから、そのように感じるかもしれません。

一方、立場を変えてみてみると、人の話というのは、それ自体、価値があるものと思えてきくるものです。

たとえば、自分が興味のある人の話であれば、もっと知りたいと思うのではないでしょうか。
興味のある人が率直に考えたこと、感じたことを知れる。
それ自体、嬉しいといえるのではないでしょうか。

他の例としては、他の人も自分と同じように思っている。
それを知ることができると、もっと知りたいと思うのではないでしょうか。

お笑いのあるあるネタが人気なのは、他人が感じることを教えてもらって、自分も同じだ。
そのように共感できるからではないでしょうか。

また、他の人が、自分とは違う考え方をする、感じ方をしているときも同じことはいえます。
「こういう風に、思うんだ、面白い」
「その考え方は自分になかった、面白い」

思いや考えが相手と同じであれど、異なれど、興味を持ってもらえることはあるといえます。
そのように、人は、他人の話を実は、求めているものといえます。

言い換えれば、もっと自分の話をしても全然大丈夫である、といえます。

そして、自分の話や表現に興味を持ってもらえる経験というのは、話すこと以外でも感じられる方法はあります。

たとえば、SNSやブログでの発信により、自分の感じたことに興味を持ってもらえた。
それだけで、とても嬉しいことといえます。
話以外の表現方法、音楽などの芸術によっても、同じことはいえるかもしれません。

ただ、
「他者への発信や表現は、今の自分には難しい」
そういう場合もあるかもしれません。

その際は、ノートに自分の気持ちを書くなど、思いを吐き出す作業をする。
それもまた、1つの方法といえます。

思いを吐き出すことそれ自体、心を楽にする1つの方法といえますし、
アウトプットすることで、考えが整理されていくといえます。

「自分の話」は、うまく話せる必要はない

落ち着ける自然に囲まれた場所にあるベンチ

「自分の思いを紙に書くだけでなく、誰かに話を聞いてほしいと感じている」
「誰かに話を聞いてほしいけれど、そんな場がない」

そんなときには、選択肢の1つとして、カウンセリングの利用が挙げられます。

カウンセリングは、まさに、自分の話こそが、メインの場です。
自分の話をすることが、目的の時間といえます。

また、カウンセリングでは、うまく話す必要は全くありません
そもそも、うまく話せる自信がない話だからこそ、ずっと、抱えてしまっていたといえます。

そう考えると、むしろ、うまく話せなくて当然、それこそが自然とも言えます。
それを少しずつ、少しずつ、話すことで、はっきりさせていく。
それにより、気づかなかったことに、気づいていく
ことにつながります。

「自分の話」をする場がないときに

「自分の話ができない」

そんなときは、自分の話を求めてくれる人はいると考えることが大事と言えます。

そうした考えを、本当だと思えるために、できそうな範囲で、一言だけでも、今より少しだけ、周りの人に自分が本心で感じたこと、考えたことを言ってみる。

もしくは、SNSやブログなど別の手段で、自分の思いを発信してみる。
抱えきれない気持ちは、ノートに書く。

そうしたことが大事と言えます。

また、
「自分の話をできそうな人はいない。」
「本当にメインで話をしたいことを言えるような場はない。」

そんな風に感じたときは、カウンセリングの利用は手段の1つといえます。

カウンセリングは、自分の話をすること、そのための場であり、時間です。
そして、うまく話す必要はないどころか、うまく話す自信がないようなことを少しずつ、少しずつ、言葉にしていけるようにするための場であり、時間です。

生活していく上で、
「自分の話をする場がない」から、
「自分の話をする場がある。自分の話を求めてくれる人がいる」
そのように思いが変わるだけで、毎日が楽しく、そして、自分らしく生きていけることにつながる
といえます。

最後までお読みいただきありがとうございます。

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』杉野誠