こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岡本です。
突然ですが、あなたは『マインドフルネス』という言葉を耳にしたことはありますか?
ここ数年だとGoogleやFacebookの社内研修でも取り入れられていることで話題になっていましたので、何となく耳にしたことがある方もいるかもしれませんね。
日本国内でもNHKのTV番組でも取り上げられるなど少しずつ広まっているように感じます。
先日、書かせていただいたブログでも少しだけ話題に出しておりましたので、今回はもう少し詳しくご紹介していこうと思います♪
マインドフルネス(呼吸法)を紹介しているサイト→(NHKのサイトへ移動します)
◆マインドフルネス=瞑想(めいそう)?
「マインドフルネス」という言葉自体がここ数年で広がった印象がありますので、まだまだ「知らない」という方も多いのかもしれません。
その一方で、研修やセミナーなどへ積極的に参加している方にとっては「経験済み」な可能性もあるのではないかと思います。
昨年になりますが、私が自社の主催セミナーを札幌エルプラザで開催させていただいた際にもセミナーの中でマインドフルネスを体験していただくタイミングを作ったりもしました。
この「マインドフルネス」のルーツは、「瞑想」であると言われています。
「瞑想」というと仏教などの宗教的な要素が含まれてしまい、他の宗教を信じている方や日本人に多い「無宗教」と呼ばれる方々にとって抵抗感が出やすいことから「瞑想」のなかから宗教性を排除したものとして広がっているのが「マインドフルネス」になります。
マインドフルネスの実施方法によっては、ヒーリングミュージックのようなBGMを流しながらガイド音声に従って自分自身の体の状態、心の状態を見つめ直すことが多いため一見すると「宗教っぽい」と感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが…。
マインドフルネスの主流に沿って実施している場合には、「宗教性」は排除されていますので、安心して活用することができるのではないかと感じます。
◆マインドフルネス=呼吸法?
「マインドフルネス」を実施している場面の多くは、椅子に腰かけたり、床に横になったり「楽な姿勢」で自分自身の呼吸に注目するものになります。
そのため、「マインドフルネス」=「呼吸法の一種」と認識している方も少なくないかもしれませんね。
実際に「呼吸」というのは、心や体のバランスをとるためには非常に重要で、私が10代~20代の頃に経験したボイストレーニングや演劇の稽古のなかでも度々「呼吸」に関するトレーニングが含まれていました。
今になって振り返ってみれば、私の「マインドフルネス」との出会いは、その頃だったことになるので、もう20年近く経過している…という事実に少し驚きを感じます(笑)
…とちょっと話が脱線してしまいましたが(汗)
自己表現が大切になる「音楽」や「演劇」の現場では、かなり昔から「マインドフルネス」と同様な手法が取り入れられていたということです。
そして、「マインドフルネス」を経験したことがある方にとっては意外かもしれませんが、呼吸法だけがマインドフルネスというわけではありません。
自分自身の体や心の状態。
「今ここにいること」を意識してみることの全てが、マインドフルネスの一部と考えることができます。
◆マインドフルネスが向いている人、向かない人
「マインドフルネス」は、心理療法を教える立場にある有名な公認心理師(臨床心理士)の先生も「スキーマ療法」と呼ばれる心理療法と組み合わせて使うなど心理療法との相性も良いものです。
その一方で独学的な体験を行う場合に「うつ病」や「抑うつ状態」が重い段階の方には向かないという考え方が注意点とされることもあります。
そもそも「うつ病」の重い、軽いの判断、線引きというのも非常に難しい部分がありますので、大切なことは「無理をしない範囲で」体験していくことだと考えます。
「日常生活も苦しい」「誰とも会いたくない」「消えてしまいたい」という気持ちが強くあらわれている段階で「新しいこと」に挑戦することは負担が大きい可能性がありますので、この段階ではマインドフルネスを無理にやってみることは避けておくことが無難かもしれませんね。
この段階では、心療内科やカウンセリングルームなど、ご本人の心の状態にあったケアやサポートを受けることが大切です。
自己判断で色々と手を付けてみるというよりも専門家の意見を聞きながら、無理なくできることを実施していくことを意識してみてください。
「マインドフルネス」が向いている人は、少し気持ちの余裕がある人ということになります。
日常生活や仕事が何となく「マンネリ化」している気がするな…
最近、モチベーションがなかなか上がらないな…
なぜだかモヤモヤした気持ちがスッキリしないことが多いな…
などと感じている場合には、マインドフルネスの体験がちょうど良い刺激になるかもしれませんね。
◆日常生活でもできるマインドフルネスのヒント
「マインドフルネス」は、BGMなどにこだわらなければお金はかかりませんし、慣れてくると通勤、帰宅時の地下鉄の中…会社の休憩室…寝る前にベッドの上で…など場所も選ばないものです。
そんな気軽な体験でストレスが軽減されたり、集中力が高まるなどの効果を得られるならお得ですよね♪
その一方で、慣れるまでは、なかなか抵抗感があったり、効果を実感しにくかったりと継続することが難しいと感じる方も少なくないかもしれません。
そんな時にも便利な方法をご紹介してみますので、ご自身に合っている方法を見つけてみてくださいね(^^)
①自分の体の反応に意識を向ける
日常生活のなかで「心の変化」を感じたときに自分自身の体の反応にも意識を向けてみましょう。
「心臓がドキドキしているかも…」
「関節に痛みを感じるかも…」
「呼吸が浅くなっているかも…」
このような「何となく」の感覚でもOKですので、心の変化と連動している体の変化を“意識してみること”もマインドフルネスの効果を得るためのきっかけになります。
②利き手と反対の手を使ってみる
右利きの方は「左手」を。
左利きの方は「右手」を使ってみるという方法です。
例えば、利き手とは反対の手で箸を使って見たり、文字を書いてみるなど。
日常生活の「当たり前」に利き手を使ってやっていることを反対の手でやってみる方法です。
ほとんどの方は「思うように動かない」と感じることになると思いますが、それこそが「当たり前」が「当たり前」ではないことに気づくきっかけになるのです。
気持ちが落ち込む時などマイナスの方向に進む考えを切り替える時にも便利な方法ですのでぜひお試しください。
③手の動きに意識を向ける
普段は無意識でやっている手の動作をしっかりと意識してみるという方法です。
これは利き手でも反対の手でも、どちらでもOKですが、指の動きや手の平の動き、手の甲の動きを細かく意識してみます。
意外と繊細な動きをしていることに気づくかもしれませんし、意外と忙しく動いていることに気づくかもしれません。
そんな自分自身の手に対して「感謝の気持ち」を持ちつつ接してあげてください。
いかがだったでしょうか?
このように普段、「当たり前」にやっていることに意識を向けてみること、「今、この瞬間」に意識を向けてみることが『マインドフルネス』の視点となります。
呼吸を意識してみる方法でも大丈夫ですし、体の動きに意識してみる方法でも大丈夫です。
まずは自分の心(気持ち)だけでなく、体の反応や変化に意識を向けることに慣れていくことが大切です(^^)
あなたは、一日のなかでどれくらい自分自身の体の状態を意識していますか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵