うつ病を理解して貰えない時…

こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岩本です。

今回のブログのテーマは“うつ病を理解して貰えない時…”というものです。
以前私はうつ病を発症した当初、付き合っていた人に理解されずに辛い思いをしたことがあります。

近年うつ病は“脳の病気”と言われることが多いですが、未だに理解されずに“ただの甘えだ”、“怠けているだけ”という厳しい表現をされることもあります。

うつ病を理解することは、家族や本人を支える職場、友人等にとって大切なことであると感じています。

窓を見ている女性

うつ病と打ち明けた時…

うつ病と打ち明けたタイミングは大きく分けて3回ありました。

1回目は家族。
私の家系は元々うつ家系であり、私の他にも3人がうつ病と診断されています。
そのため、母はすぐに理解を示してくれました。
病院にも度々付き添ってくれていたので、とても協力的でした。

2回目は職場の上司。
リハビリの資格を持っており、精神医学を勉強していることもあり、職場の方の理解もかなりありました。
私の傾向性も考慮しながら、業務を勧めてくれていました。

そして最後は当時付き合っていた彼。
元々私のネガティブ思考に対し、不満を持っていたこともあったのか、中々理解を示すことはなく、“誤診じゃない?”と言われたこともありました。
それから不穏な空気が流れ、何ヵ月後かに別れた経験があります。
(もう約5年以上前のことなので記憶が定かではありませんが…)

その時はとても悲しい気持ちになったことを覚えています。
身近な人に理解されないことがこんなに辛いことなのかと思うと、どうしてうつ病になってしまったんだろうと自分を責めてしまうことも多々ありました。

ひとつの電球

理解されたい気持ちは…

理解して欲しいと強く思っていると逆に自分が悲しい気持ちになり、追い詰められていくことを知った私は、「理解してくれる人を大切にしよう」と思うようになりました。

家族や同期、友人たちは医療関係者も多いことから、かなりの理解を示してくれていたため、何かあれば彼以外の人に相談をしていました。
その代わりに彼と居るときは楽しい気持ちになれるようにしようと考えていました。

ですが、最初から理解して貰えないとその関係も長くは続く訳なく…でしたが、さほどダメージを受けずに前に進むことが出来ました(笑)

うつ病を治すことは、一人では難しいと感じています。
周囲の方々の理解があるだけで、どれだけ心が楽になれるか分かりません。

誰にも理解して貰えない、理解して貰いたいけどどうしたら良いのか分からない…そんな気持ちを抱えている方は、カウンセリングを利用することで、理解を得られる場所を作ることが重要かもしれません。

人間の欲求段階で、やる気を持って何かをすると考えた時、それよりも下の欲求である、自分の居場所があるという帰属の欲求が満たされている必要があります。

その場合、理解されない場所に居るといつまでたっても帰属の欲求が欠乏したままです。
自らそのような場所を作るということも早期回復の一歩かもしれません。

自己実現理論-5段階欲求説

周囲の人が出来るサポート

最後に家族や周囲の人が出来るサポートについて記載しておきます。
うつ病の家族をどのようにサポートしたら良いのか分からない方にも、少しでも参考になれればと思います。

1.思いつめないように誘導する
何か問題を抱えて悩んでいるときは、話を聞きながら寄り添い、本人が思いつめない方向に誘導する。

2.本人と一緒に生活習慣を見直す
基本的生活習慣を見直し、生活リズムを取り戻すことに協力する。

3.体の健康維持をサポートする
健康状態が良好なほど、ストレスに耐える力は高まると言われています。
規則正しい生活やバランスのとれた食事等をサポートして、健康維持に努める。

4.批判や心配しすぎはやめる
「そんな性格だからうつ病になるのよ」と批判したり、何事もすぐに「大丈夫?」「辛くない?」等と心配しすぎたりしないように心がける。

5.休養やリラックスをすすめる
家庭ではゆっくり休める環境を整え、静かでくつろげる雰囲気づくりを。
無理をさせず、疲れた時はきちんと休養をとってリラックスするようすすめる。

5つの関わり方の例を挙げてみました。
これらと同時に大切なことは、私の経験上では、理解している人が側に居るという安心感であると思います。

うつ病で困っている方、関わり方が分からない方、ご本人でもご家族でも構わないので、『カウンセリングこころの羽』で解決策を一緒に見つけていきませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未