こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岡本です。
新型コロナウイルスの影響が広がっている最近の日本…もはや日本だけの問題というよりも世界全体の問題と言った方が正しいのかもしれませんね(汗)
私が生活をしている札幌では、北海道としての緊急事態宣言が終了したのに伴い自粛ムードは少し軽減されているような印象があります。
これが「良い傾向」なのか「悪い傾向」なのかは立場や今後の状況により大きく変化する部分かもしれません。
そんな中で安倍総理からIOCへ東京オリンピックの開催について「延期」を提案したそうです。
先月の時点では「日本」の感染対策が論点だったものが、現在は「世界全体」として感染対策や解決が重要なテーマになっているので、当然と言えば当然の流れなのでしょう。
出場が決まっている選手の立場だと遅すぎるくらいのタイミングなのだと思います…。
今回のブログでは、日常生活で感じるストレスにプラスして新型コロナウイルスに関連するストレスも増えている社会の現状を考え、改めて「ストレス対策の落とし穴」についてまとめてみようと思います。
ストレスを感じていることを正しく自覚して、「ストレス耐性」の限界を超えてしまわないように適度な息抜きや気分転換を心掛けていきたいですね。
心理カウンセリングの視点では、ストレスをどのように考え、分析していくのかをイメージしていただけると嬉しいです(^^)
◆ストレスは、精神的なものだけだと思っていませんか?
まず一つ目の「落とし穴」ですが、ストレスの“種類”に関する考え方についてです。
一般的に「ストレス」と言えば、心理的なもの、精神的なものとイメージしやすいと思います。
確かに人間関係、コミュニケーションのすれ違い、仕事や学校でのプレッシャーや緊張、不安などは「心理的ストレス」と呼ばれ、心にかかるストレスになります。
そういう意味では「ストレス=心理的なもの」という認識は正解ではあるのですが、実際には“半分”正解です。
というのもストレスには心理的ストレスの他に「身体的ストレス」という体にかかるストレスもあるのです。
「体にかかるストレス?」と疑問に感じた方もいらっしゃると思いますので、具体例をあげると…長時間パソコンやスマホを見ていた時の眼精疲労、残業やダブルワークなど長時間労働による疲労、肌荒れやアトピー体質などによる痒み、寝不足による疲労感などが「身体的ストレス」の代表例となります。
これらを「ストレス」と正しく認識することが、なぜ大切なのかと言うと…
「身体的ストレス」も「心理的ストレス」と同じようにストレスの耐久値に影響があるからです。
身体的ストレスを「疲れ」=「ストレスとは別のもの」と認識してしまうと、心理的ストレスだけに着目してしまい「自分のストレスへの余力」を見誤ってしまうことが多いのです。
その結果として、「自分のストレスへの余力」=「気持ちの余裕」がない状態で日常生活をおくることで人間関係や仕事、学校、家庭などでのトラブルにつながってしまう可能性が高まります。
具体的に状況をイメージすると…
寝不足の状態のときには、夫や妻、子供や親に対していつも以上にイライラしやすい。
残業があった日は、帰宅後に物事に対する「やる気」が起きない。
という状況は、身に覚えがある方も多いのではないでしょうか?
◆嫌なことが少ないから、ストレスは少ないと思っていませんか?
これは、まずは前述した「身体的ストレス」を意識するとイメージしやすいかもしれません。
一般的な「ストレス」のイメージが「辛い」「苦しい」「ストレスは無い方が良いに決まっている」という認識が多いことで陥りがちな2つ目の「落とし穴」になります。
まず、「ストレス」は「嬉しいこと」「楽しいこと」「めでたいこと」でも感じるという認識を持っておくことが大切なのです。
例えば、スポーツが趣味だった場合、練習や試合で「集中力」を発揮する場面があるかもしれません。
これも「身体的ストレス」の一種になりますし、長時間プレイするようなシチュエーションだと「疲労」という身体的ストレスが増えていくことになります。
このように「楽しいこと」だったとしても、実際にはストレスがかかることが「当たり前」なのです。
その事実に気付いていないと他のストレス要因がかかっているときに「いつも通り」と思って負担をかけてしまい結果として気分が落ち込んでいく…という状況にもなりかねません。
以前、企業研修を担当させていただいたときに人事担当の方との打ち合わせで「スタッフのストレス対策」を研修に追加してみてはどうかと提案してみたことがありましたが、そのときに「うちの会社は、皆、好きで仕事をしているのでストレスは溜まっていません。」と言われたことがあります(苦笑)
たとえ「好きな仕事」でもストレスは溜まることを認識しているのと、認識していないのとでは日常的なパフォーマンスに影響が出ることは想像できますよね…?
◆誤解していませんか?ストレスへの耐性
あなたは、「ストレス」に強い方ですか?弱い方ですか?
これは、人それぞれ認識が異なるものだと思いますが、大切なのは、「ストレス耐性」は固定的なものではなく流動的、変動的なものだということです。
ストレス対策の「落とし穴」3つ目は、“自分はストレスに強いという過信”です。
これは、今回のブログでも繰り返し書かせていただいている「身体的ストレス」の見落としでも発生しやすい状況ですが、それ以上に「ストレスを自覚できていないこと」を「ストレスに強いこと」と誤解しているパターンが厄介です。
ストレスは黙っているとどんどんと溜まっていく傾向があります。
それを「ストレス解消」「気分転換」(心理カウンセリングでは「ストレスコーピング」とも呼びます)をすることで、自分自身の限界値を超えないようにコントロールしていくことが大切。
「自分はストレスに強い」と考えている方の場合、無意識だったり、偶然にバランスがうまくとれている状態が続いていたのかもしれません。
もちろん、それがこの先もずっと続くのであれば、とくに何も意識しないまま変わらないままで大丈夫だと思います。
しかしながら、今回の新型コロナウイルスのように予期せぬタイミングで急にストレスが強くかかる状況になったり、日頃の小さなストレスが偶然重なってきたり、無意識にやっていて「気分転換」になっていたことが急に出来なくなってストレスが減ることよりも溜まることの方が多くなってしまったり…とバランスが崩れはじめると「自分はストレスに強い」と思っている人の方がメンタル面では崩れやすくなってしまうかもしれません。
もちろん、実際に「ストレスに強い人」というのもいるのだと思いますが、それは「固定」ではなく様々な条件や環境によって「変化」するのだということを意識しておくことも大切です。
今回は、メンタルヘルスを意識する中でも重要な「ストレス対策」について3つの落とし穴という視点から心理カウンセリングの視点をご紹介させていただきました。
「ストレス」だと感じる物事も人それぞれ異なりますが、だからこそストレスへの対策も人それぞれ異なるもの。
今回ご紹介した「落とし穴」に陥らないようにしつつ、あなたに合ったストレス対策を見つけていっていただけると嬉しいです(^^)
あなたは、今回ご紹介した「落とし穴」に心当たりはありませんか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵
P.S.
『カウンセリングこころの羽』では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で増加するストレスへのメンタルケアにも活用いただける「オンラインカウンセリング」(電話、Skype、Zoomによるお悩み相談)を全国の方に向けて提供させていただいています。
様々なお悩み相談ができる心理カウンセリングをご自宅からご利用いただけますので、お気軽にご活用ください。
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