HSPについて㉕~子育て編②

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の小田です。

先日、数年ぶりに冬の旭山動物園に行ってきました。
昨年9月にライオン夫婦の間に生まれた三姉妹をチェックすることを一番の目的にしていたのですが、アムールトラなどの猛獣たちの動きが夏に比べてアグレッシブで、久しぶりにペンギンのお散歩もじっくり見ることができて大満足でした。

ライオンの子育てはメスだけが行うそうですが、旭山のオリト父さんは子供たちとコミュニケーションをよく取っているようで、インスタグラムやYouTubeでも大人気のファミリーです。

今回のブログでは、小田が撮影した旭山の動物たちも添えつつ、前回に引き続いてアーロン博士の著書「ひといちばい敏感な親たちー子育てとHSP気質」から、子育てにおける刺激をゆるめていくヒントをご紹介したいと思います。

◆刺激の量を観察する

見よ!このつぶらな瞳を…

子育て編①では、子育ては肉体労働なので時間と共に消費するのは仕方がないけれど、セルフケアをおろそかにすると燃え尽き症候群になる可能性が高くなることから、セルフケアについての方法をいくつかご紹介しました。

アーロン博士は、「子どもにかかる、そして自分にもかかる過負荷に気を付けることは育児の基本であり、子どもに同調できるHSPの性質を思えば、それほど難しいことではない。」と述べ、自分の子どもにはどのくらいの刺激が必要で、どのくらいなら対処できるかをよく理解することを推奨しています。

多くの刺激を必要とする子どもの場合、興奮や身体的な活動が足りないと、騒いだり反抗したりすることでそれを作り出すことがある一方、静かな時間が必要な子どももいます。

子どもの放課後、週末、休暇期間に必要な活動量、限界を過ぎたときに示す兆候などをよく観察してみましょう。

その上で、子どもの休息時間に家事をするのをやめたり、子どもの習い事の待ち時間に他の両親たちと会話をしないと決めれば、どちらも自分の休息時間に充てることができると提案しています。

子どもが静かなうちに、溜まっていた家事をやってしまおうと「あれもこれも星人」になっていませんか?
未来の体力を消費しきってしまわないように、「まぁ、いっか。」で後回しにしたり、完璧主義をゆるめてひと休み。

保護者同士のコミュニケーションを取っておかないと、子どもに不利益があったら困るからと無理していませんか。

◆過刺激への対処

笑ってるみたい( ´艸`)

子どもにとって適切な刺激の量を観察するとともに、自分にとって、刺激が強すぎる状況はどのような場面かを知ることも大切です。

保育園や学校から帰宅した子どもたちのとめどないおしゃべりに耳を傾けなければならないことが過刺激になるのなら、おやつなどを利用して子供たちにしばらく静かにするよう促したり、子どもたちが休憩している間に自分も休憩を入れましょう。

子どもが泣いたり叫んだりする時期なら、耳栓をすぐに取り出せるようにしておきましょう。
完全に音が聞こえなくなるわけではありませんが、甲高い叫び声を緩和できます。

あるHSPの父親は、泣きさけぶ子どもをあやそうとする際、その騒音の発生源に近づくことになったとしても、その声を無視しようとすることの方が余計にストレスを感じるので、複数の耳栓を必要な場所に置いておき、音に耐えられなくなったら装着しているそうです。

これも過刺激への対処法ですよね。
ちなみに、小田は、飛行機や電車などの狭い密閉空間での音対策として、普段から耳栓を化粧ポーチに忍ばせています。

聞えてくる声に内心のいらいら度数を上げていくよりも、早めに耳栓をして、遠巻きに音をやり過ごす。その方が自分も穏やかでいられるし、きっと周りも幸せ。

◆乱雑さを減らす

雪とアムールトラ、映えます…

アーロン博士は、子どもが生まれる前は、家の中を綺麗に整理整頓していたそうですが、子どもが生まれてからは多少の乱雑さには目をつぶらざるを得なくなったし、それがとても苦痛で爆発しそうだったと述べています。

人間は、視覚から入る情報が8割なので、視覚からの刺激への対策がポイントになります。
散らかったものを見ばえのする箱に収納して、一か所でも二か所でも綺麗な場所を作ること、箱の中身が整理されていなくても気にせずに、「子どもがいる家庭で完璧に整理されている家などない」と割り切ることも大切です。

いっそのこと、散らかったものを隅っこに寄せ集めて、お気に入りの柄の大きな布をかけて視界をスッキリさせ、ソファにゴロリと横になって、20分タイマーをかけて仮眠を取ってみませんか。

仮眠後に、他の家事をやるのも良し、布をめくってちょっとだけ片付けても良し。
きっと、仮眠前のイライラやざわざわが少し治まっていることに気がつくはずです。

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『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』小田真実