ベーシックインカムが作る未来の可能性〜心理カウンセリング視点で考える日常〜

こんにちは。札幌市中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岡本です。

新しい社会保障制度として「ベーシックインカム」が注目され始めています。

私が初めてこの「ベーシックインカム」という言葉を耳にしたのは、数週間前のカウンセリングでご相談者さまとのお話の中でした。
(ブログで話題にすることはご本人にも了解をいただいております。)

その時は、現実味のある話題というよりもご相談者さまと私の二人で「そんな未来の可能性もあるのかもしれませんね。」くらいの温度感で話していました。

それがここ最近になって新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への経済対策としてスペインやイギリスでも導入を検討するなど大きく流れが変わってきました。
実際に日本でも政府のなかでも議論にあがる状況になっており、ワイドショーなどでも特集されるなど注目を集めているようです。

◆そもそも「ベーシックインカム」って?

命を支える手-手の上の植物

シンプルに言うと…国民一人一人に生活で必要な費用を毎月支給するという考え方。
「最低所得保障」とも呼ばれます。

日本の場合、ひとりあたり7万円を毎月支給することが妥当という考え方もあるようなので3人家族の場合は毎月21万円が支給される…というものです。

ある意味では、“夢のような制度”ですが、今の時点で導入されている国や地域が少ないということは様々な課題もあるのではないか…と感じます。

前述したスペインやイギリスでも所得制限を設けたり、期間を限定するなどの“アフターコロナ”としての経済対策として検討される可能性もあります。

では、ベーシックインカム導入によるメリットやデメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。

ベーシックインカムのメリットは…?

メリットとしては、多くの人々の生活保障が行われることになるため貧困が解消されることや貧富の差を軽減されることになると言われています。

ベーシックインカムのデメリットは…?

デメリットとしては、労働意欲の低下に繋がり勤労意欲が低下…働く人が減少することや従来の社会保障制度が廃止される可能性もあるのではないかと言われています。

財源は…?

やはり気になる点としては、「財源」をどこから得るのかというところですよね。

これについては、現在のところ資産を持っている高所得者からの徴収が前提になっているようです…。

幸い(?)私自身としては、高所得者には含まれない立場ですので自分にとってのマイナスはないようにも思えてしまいますが(笑)

ビジネスで成功したり、資産運用などを勉強したことによって資産を得た人たちの立場からするとどのように感じるのでしょうかね…。

◆ベーシックインカムの効果を心理カウンセリングの視点で考えると…

沢山の植物-ベーシックインカムのイメージ

一般的(常識的)な視点で考えると働く意欲が低下する…という可能性は否定できないものかもしれません。

その一方で、心理カウンセリングでも活用される「自己実現理論」という考え方を当てはめてみると「ベーシックインカム」が生み出す可能性の大きさに思わずワクワクしてしまいました…。

自己実現理論とは…

『カウンセリングこころの羽』のブログのなかでも度々ご紹介しているので、「知ってるよ」とおっしゃる方も増えているかもしれませんが…

アメリカの心理学者アブラハム.H.マズロー氏が今から50年以上前に提唱した人の“こころ”の変化や成長を図式化したものが「自己実現理論」です。

自己実現理論-5段階欲求説

人の心には「欲求」があり、それらは5つの段階に分かれている。

下位の欲求が満たされることにより1段階上の欲求が現れやすくなる。

というものが「自己実現理論」の基本的な考え方です。

(「自己実現理論」に関連するこれまでの記事を読んでみる→)

今回のテーマである「ベーシックインカム」をこの理論に当てはめてみると…

一番下の段階である「生理的欲求」と「安全の欲求」の2つが最低所得保障により満たされる可能性があることが分かります。

今現在も「生活保護」などの制度はありますが、条件が揃っている方が受けられる保障制度となるため、受け取る方の気持ちとして「後ろめたさ」「負い目」のようなものを感じてしまう場合、「安全の欲求」に含まれる「道徳性の保証」には繋がらない可能性が考えられます。

そうすると実質的には「ベーシックインカム」と似たような保障制度でありながらも効果としては全くの別物になってしまうのです。

仮に「ベーシックインカム」が所得制限などを設けながらも基本的には「全国民に一律」となると受け取って当然の権利となるため、「生理的欲求」と「安全の欲求」が満たされることに繋がる可能性が考えられます。

ベーシックインカム導入後の未来予想…

すれ違う人々

これは、あくまでも可能性の一つですが…
(そもそもベーシックインカムの導入が決まったわけではありませんし…)

全ての国民が最低限の生活をするための心配をする必要がなくなります。

日々を「生きるため」の心配はいらないということです。

例えば、「生きるため」に嫌な仕事を続ける…

「生きるため」にコロナウイルスなど様々な感染症のリスクに耐えながら働く…

といったことがなくなるかもしれません。

だからこそスペインやイギリスなどでも導入を検討しているのかもしれませんが、今後の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響や社会の状況によっては、日本でも導入を検討する可能性は上がるかもしれません。

では、「生きるため」の心配がいらない状況は、私たちに何をもたらすのでしょうか。

これは賛否両論あるところだと思いますが、「働くための意欲がなくなる」という方もいれば「本当にやりたいことをできるようになる」という方もいます。

私自身も10代〜20代の頃、芸能活動で生活することを夢見ていた時期がありました。

当時の私は自分自身のメンタルケアやモチベーションコントロールが上手くなかったので、夢を追い続けることと「生活」のバランスがとれず、現実的な「生活」のための仕事に切り替えていったのですが…

もしも「ベーシックインカム」の制度があったとしたら、「生活のための仕事」ではなく「自己実現のための仕事」を選んでいたのかもしれませんね。

もちろん、その結果として世の中に受け入れてもらえるような「作品」を作ることが出来ていたかは別の問題ですが(笑)

そういった選択肢が増える可能性があることは間違いないと思います。

実際に「ベーシックインカム」が存在しない現代においても「働く目的」は人それぞれ様々です。

生活のため…家族のため…仲間がいるから…人から認めてもらいたいから…自分自身の成長のため…社会貢献のため…

十人十色の「目的」があるのではないでしょうか。

確かに「ベーシックインカム」が導入されると「生活のため」として働く人たちは仕事を辞めてしまうかもしれません。

ただ、それは一時的なものなのではないかとも感じます。

最低限の生活が保障されている状態は、「より豊かな生活」を柔軟に想像できる土台となる可能性も考えられます。

自己実現理論に当てはめてみても「安全の欲求」までが満たされることにより「社会的欲求(帰属欲求)」が現れることになり、その結果として「人との繋がり(関わり)」をより強く求める人たちが世の中に増えてくるかもしれません。

東日本大震災を経験したあと「絆(きずな)」 という言葉を多く耳にしたことも似たような心の変化だったのかもしれません。

今は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策として人と人との繋がり、関わりが制限されている状況です。

しかしながら、「アフターコロナ」とも呼ばれるコロナショック収束後には、改めて人と人との繋がりが重要視される世の中になっていくのかもしれませんね。

政治家の皆さまには、その流れを支える「土台」となるような政策を打ち出していただきたいものです。

あなたは、「ベーシックインカム」についてどのように考えますか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵

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