こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。
日常の中でストレスを感じやすい方の特徴として、「努力家」や「頑張り屋さん」ということがあります。
これらは、周囲からは「良いこと」として捉えられやすい反面、本人としては非常に強いストレスを感じる原因になる場合が考えられます。
とくに「頑張ること」=「楽しいこと」と感じている場合には「やりがい」や「喜び」に結びつきやすいのですが、「頑張ること」=「辛いこと」「苦しいこと」と感じている場合には頑張れば頑張るほどにストレスが溜まっていくことになります。
さらに頑張っている姿を見て周囲は「もっと期待する」状態となり、負担は雪だるま式に増えていくのです…。
今回は、そんな状態にならないためのヒントと、なってしまった場合に抜け出すためのヒントをまとめてみようと思います(^^)
そもそも「期待される」ってどういうこと?
まずは、「期待」という言葉について一緒に考えてみましょう。
Wikipediaでは…
何らかのことが実現するだろう、と望みつつ待つこと。当てにして待つこと。
と書かれています。
大辞林では…
よい結果や状態を予期して、その実現を待ち望むこと。
と書かれています。
これらの内容からも、本来は「悪い意味」や「悪いイメージ」ではない言葉ととらえて問題なさそうですよね。
その一方で、「期待される」となると、急に「プレッシャー」などのストレスを連想してしまう方も少なくないかもしれません。
これは私なりの予測も含みますが…
「期待される」→「期待に応えよう」と思う→「期待に応えられなかったら、どうしよう」「期待に応えられなかったら申し訳ない」と思う→何とか期待に応えようと頑張る
という気持ちの結果としてプレッシャーやストレスを感じてしまうのかもしれません。
期待している相手には悪気がないのに不思議ですよね?
その時、頭の中では何が起こっているのか…
今回の話題に限った話ではありませんが、人がストレスを感じる場合に2つの角度から考えると分かりやすいかもしれません。
1つ目は…
“セルフイメージ”からの影響。
この“セルフイメージ”というのは、少し厄介なもので、周囲がどれだけその人のことを認めていても本人が認めていない限り向上していきません…。
別の言葉だと“自己肯定感”という表現もできますね。
このセルフイメージ、自己肯定感が低い状態だと本来、感じる必要のないプレッシャーを過剰に感じてしまうことになります。
例えば、上司は、あなたのことを「評価」しているので、少し難しい仕事を任せるかもしれません。
その時にあなた自身が上司からの評価と同じくらいの「自己評価」(自己肯定)をできている場合は、ストレスは比較的感じにくいと考えることができます。
それに対して、上司が持っている「あなたのイメージ」よりもあなたが持っている「あなたのイメージ」の方が低い場合は、「難しいことを要求された」「こんなことできるわけないじゃん」などと感じてしまう可能性が高くなっていきます。
その結果として、「もっと頑張らないと」「自分なんかで上手くいくんだろうか?」など、期待されることがプレッシャーやストレスに結びついてしまうという状態です。
2つ目は…
“ストレス”の溜まり方。
セルフイメージに問題がない状態でもストレスが日常的に溜まっている場合、「慢性的にストレス過多の状態」になっている場合、人は本来の力を発揮することが難しくなります。
この状態になったときに周囲に対して「助けて」「手伝って」と言えれば過剰なストレス状態にならずにすみますが、何らかの条件が重なり、自分だけで「頑張る」となった場合には、さらにストレスが増加していくことになります。
この状態になると「頑張ろう」とすればするほど、ストレスは溜まっていき、最終的には、「脳」が思考停止の状態(うつ病やうつ状態と呼ばれる状態)になる恐れもあります。
とくに「ストレス」は、嫌なことに対してのみ発生するのではなく、嬉しいことや楽しいことに対しても発生するので注意が必要です。
適切なストレス量であれば、「充実感」「達成感」につながったり、集中力や判断力を発揮するために効果的に作用するのですが、過剰なストレス量の場合は、どんどん悪循環に陥ることが考えられます…
プレッシャーに打ち勝つポイント
前述の通り、期待に応えるためには心の余裕(適切なストレス量に抑えておくこと)が必要といえます。
そのための方法としては…
◆短期的なストレス対策
「ストレス解消」と表現すると「当たり前」に聞こえてしまうかもしれませんが、カウンセリングで相談者さまと一緒にストレス解消方法を考えるときに『コーピング』というテクニックをお話させていただくことがあります。
「ストレス解消」という表現の場合は、何か特別なことをする必要があるように感じてしまうかもしれませんが、この『コーピング』はもっと簡単なことでOKなのです。
例えば…イライラしたときに「ペン回しをする」。これも立派なコーピングです。
コーピングの内容に優劣があるわけではなく、どんな内容でも良いので、「ストレス」を感じたときにストレスを軽減するための「行動」を起こすこと。
この行動自体が「コーピング」であり、やった結果「スッキリ」すれば、コーピングの効果としては、「効果的だった」と考えることができます。
このように「ストレス」を感じたときに“意識的”にストレスを軽減する方法をとっていく。
それが短期的なストレス対策として重要だと私は考えています。
◆中期的なストレス対策
短期的なストレス対策では、ストレスを感じたときのヒントとして『コーピング』という考え方を使用することを書かせていただきましたが、中期的なストレス対策に便利なのは、やはり『カウンセリング』かなと考えています。
短期的にしなかった理由は、カウンセリングの場合は、『こころの羽』も予約制なので、「ストレスを感じたから、今すぐ」ということが現実的に難しい場合があることと、カウンセリングを利用したその日に「ストレスが0になった」というよりも面談の中で様々なヒントを持ち帰り、自分自身で振り返っていく中でストレスが軽減されたり、ストレスの原因が解消する場合が多いためです。
短期的なストレス対策として『コーピング』を意識してみて、うまくいかなかったり、「もっと効果的な方法を知りたい」と思った場合にはカウンセリングを利用することがより効果的なストレス対策に繋がると思います(^^)
◆長期的なストレス対策
最後に長期的なストレス対策ですが、『セルフイメージ』(自己肯定感)の向上をあげさせていただきます。
これは、カウンセリングを通じて行うことが近道だと思いますが、長い期間かけて身につけてきた価値観や考え方の部分に触れていきますので、カウンセラーとの信頼関係も重要で、1回で終了…というよりは数回かけて過去の体験を振り返ったり、ご自身の価値観に少しずつ向き合っていただくことで適切な『セルフイメージ』に近づけていきます。
そういった意味でも時間がかかる方法のため、長期的なストレス対策とさせていただきました。
ただ、一度、セルフイメージを向上させることに成功すると効果としても「長期的」なので、悩みの根本が深いところにあると感じる方や「今」の環境が自分に合わず、「なんとかしたい」という気持ちが強い方にはオススメな方法と言えます。
自分自身の価値観が作られた「背景」や「きっかけ」を理解することで、自分の気持ちのコントロールやストレスとの向き合い方も上手になることが得られる効果ですので、「自分を変えたい」という気持ちをお持ちの方はカウンセリングをご利用の際にお気軽にご要望ください。
まとめ
周囲からの「期待」をプレッシャーとして感じる場合には、『セルフイメージ』を正しく持つことと『ストレスとの付き合い方』が重要。
必要に応じてカウンセリングを活用することで、日常生活を楽にしましょう♪
あなたは、自分のイメージを正しく認識できていますか?
ストレスは限界に近付いていませんか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵