こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。
カウンセリングを通じて、沢山の方々とお話をしていると、ある傾向に気づくことがあります。
それは…「ストレスを自覚していない」こと。
例えば、明確に「足が痛い」「頭が痛い」という自覚症状がある場合、「病院に行こう」と考えることができる人は多いかもしれません。
でも、「どこも痛くないけれど、病院に行こう」と思う人は少ないですよね?
「そもそも、病院に行って何をするの?」と考えるかもしれません(^^;
ここで「体」と「心」の特徴の違いが重要なポイントになります。
「体」の場合は、目で見たり、物理的な要因がわかりやすいので、何か不調があれば、病院や専門家に相談してみようと考えやすいのですが…
「心」の場合は、目に見えない。
これは、他人からは当然ですが、自分にとっても「見えない」からこそ、正しく自覚しないと回復までに必要な期間が長くなってしまう可能性があります。
そこで今回は、「ストレス」を自覚するためのポイントをまとめてみようと思います。
そもそもストレスって…?
カウンセリングの基本となる心理学では、ストレスには2種類あると言われています。
1つ目が心理的ストレス
これは、心にかかるストレスです。
例えば、人間関係が上手くいかないことや自分の思い通りにならなかった時の「イライラ」などが当てはまります。
ストレスとしては、イメージしやすいものかもしれませんね。
2つ目が身体的ストレス
こちらは、体にかかるストレスです。
例えば、長時間労働や同じ姿勢で居続けた場合の体の疲れ、スマートフォンやパソコンの画面を長時間見たときの眼精疲労なども含まれます。
こちらは、「ストレス」と聞いたときにイメージしにくいので気づかないうちに蓄積されやすい傾向があります。
これらの2種類のストレスが重なりながら蓄積されていく…ということが、ストレスに対する考え方の基本となります。
ストレスを自覚するためのSOS
もちろん「ストレスが溜まった」と言っても、少ないストレスで急に「うつ病」や「うつ状態」になるというわけではありません。
「気分性障害」とも呼ばれるうつ病状態に至るには、その前段階で様々な自覚症状があらわれていることがほとんどです。
しかしながら、この自覚症状を「自覚」できていないことが症状を悪化させることにつながっていきます…。
私の場合は、次の3つの変化を日頃から意識するようにしています。
① ついうっかりが増える
携帯を忘れる。鍵を忘れる。手帳を忘れる。
道を間違える。
普段、慣れていることを間違える。など
② 身体に異常が現れる
ものもらいや肌荒れが出来る。
寝ても疲れがとれなくなる。
涙が出やすくなる。など
③ 身の回りの変化
部屋が散らかる。
掃除が疎かになる。
何から手をつけるべきか判断できなくなってくる。など
これらには、個人差があるのであくまでも目安として書かせていただきましたが、共通しているのは「いつもできていること」ができなくなったりちょっとしたミスが増える。など些細な変化が始まりです。
そういった些細な変化を見逃さないことが、「うつ病」や「うつ状態」を未然に防ぐことや自分をコントロールできる状態を維持するために重要だと感じます。
SOSに気づいたときの対処方法は…
シンプルなのは、「やらないことを決めること」です。
これは、「ストレスを減らす」と言い換えることもできますが、自分からのSOSが出るときに共通するのが「沢山のことを抱えているとき」に体調や気分に変化が生じやすいということ。
これは、カウンセリングの中でも「テーマ」になりやすいポイントなのですが、ストレスを溜めやすい方の場合は、本人が気づいていないだけで「キャパオーバー」と言えるだけのものごとを抱えていることが多いのです。
具体的に言うと…
- 「今」やらなくても良いことを「やらない」と決める
- 先延ばししがちなものを完了させてしまう(考えることを「やめる」ために)
- 情報を減らす(テレビを消す、スマホを使わないなど)
あたりが意識しやすい対処方法かもしれません。
他には…
- 栄養を摂る(ビタミン、クエン酸、糖分、タンパク質などをバランスよく)
- 香りを楽しむ(アロマ、お茶など)
- ジムやスポーツで汗を流す
などもストレス解消には効果的な方法ですが、効果には個人差があるので自分に適した方法を日常的に意識しておけると良いと思います(^^)
あなたは、最近、「ついうっかり」増えていませんか?
『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵