心理カウンセラーが教える良い心療内科・良いメンタルクリニックの見つけ方

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

今回は、メンタル不調に悩んだときに気になる「良いメンタルクリニック(精神科病院)」「良い心療内科」の見つけ方について心理カウンセラー目線でご紹介してみようと思います。

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◆なぜ、心理カウンセラーがメンタルクリニックや心療内科の見つけ方をご紹介するのか

まず、そもそもの話になりますが…

今回のテーマでブログを書こうと思った理由は、大きくわけると3つあります。

その1.医療機関で嫌な思いをしてしまうケースがある

これは、とても残念なことではありますが、心の専門家である心療内科やメンタルクリニック(精神科病院)の医師でも利用者さんに嫌な思いをさせてしまうことが少なからずあります。

この背景にあるのは、「役割の誤解」

“心に関する問題だから話をちゃんと聴いてくれるのが当たり前だろう”

このように考えると医師との信頼関係がつくれない可能性が高くなります。

病院では当然ながら「保険適用」にするため、法律や制度上の縛りもある(この内容については専門外の話になってしまうので割愛させていただきます)のですが、結論だけ書かせていただくと“30分以上”話を聴くことが難しいということになります。

その結果として、中途半端に話を聴くくらいなら、基本的には悩みの原因や背景の話は聴かずに「症状」に注目した質問のみをするという対応をしている医師が多いのかもしれませんね。

そのような傾向を知らずに家から近い、職場から近いなどの理由で心療内科やメンタルクリニックを選んでしまうと「思っていたのと違った」という結果になることもあります。

その2.良い病院ほど混み合っていてたどり着きにくい

前述の通り、様々な制度の絡みもあって心療内科やメンタルクリニックで話を聴いてもらえる可能性は低めなのですが…「まったくない」わけではありません。

心理士(臨床心理士や公認心理師、精神保健福祉士など)が在籍していて、医師以外に話を聴いてくれるスタッフがいるケースや医師が善意で話を聴いてくれるケースも少ないながらもあります。

ただ、そういった「良い病院」と感じる医療機関は、定期的に通院している方や数ヵ月も前から予約している方で混み合っていて「今すぐ受診したい」という希望には合わないことが多いのです。

その3.カウンセリングルームでは診断やお薬の処方ができない

このことについては、法律上やむを得ないことなのですが、カウンセリングルームでのサポートは、あくまでも“お話を聴かせていただくこと”“気持ちの整理をサポートする”“こころの変化をサポートする”ことだからこそ、医療機関の専門分野である「病名の診断」「お薬の処方」はできません。

それであれば、せめてご相談者さまが必要に応じて「良い病院」でのサポートを受けられるようにヒントをまとめておこうと思ったのが、今回のテーマでブログを書こうと思った理由でした。

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◆良い病院にたどり着くための3つのポイント

ポイント1.病院を受診する理由を少し明確にしてみる

会社や学校に提出するための「診断書」が欲しいのか…
夜眠れるようになるためのお薬や不安を抑えられなくなったときのお薬が欲しいのか…
話を聴いてもらって不調の原因を知りたいのか…

実際には人それぞれ病院に行く理由は異なるはずです。

これをしっかり意識したうえで医療機関を選ぶことも結果として「この病院を選んでよかった」と思える大切なポイントです。

・診断書が欲しい場合

基本的には、どの医療機関でも対応してくれますので、よほど評判が悪い病院ではない限り早めに受診できる心療内科を選ぶのが良いでしょう。

・お薬が欲しい場合

これも基本的には医療機関であれば対応してくれるのですが、どのような処方をしてくれるのかは心療内科やメンタルクリニックの医師によって方針が様々です。

もしも、「短期間だけお薬を使いたい」「副作用が気になる」などの考えもあるようでしたら、受診時にその意思をきちんと伝えること、その際の対応が嫌なものだった場合には別の病院を選ぶ前提をもっておくことが大切です。

・話を聴いて欲しい場合

本当の意味で“話を聴いてくれる病院”は、予約が一ヶ月以上埋まっている傾向があります。

口コミやレビューなどで良い評価が多いところを探しつつ、予約可能日がいつなのか確認していくと良いでしょう。

初回のみ話を聴いてくれるけれど、二回目以降は、ほとんど聴いてくれなくなる…というケースもあるようです。
病院の予約が先の日程になって気持ちを抱えていることが辛い場合は一時的にカウンセリングを併用するのも選択肢になりますし、話を聴いてもらいたい気持ちがメインの場合は医療機関よりもカウンセリングルームを選ぶことも一つの選択肢です。

ポイント2.口コミ・レビューの確認ポイント

Googleマップに掲載されるレビュー(口コミ)も判断基準の一つになりますよね。

もちろん、評価が高かったり件数が多いということは、それだけでも参考になりますが、せっかくなのでここでは少し違った角度からの確認ポイントをご紹介してみます♪

・レビューへの返信をしているか

レビューや口コミは、お客様の声を知るためのチャンスです。
もちろん、日常のお仕事(来客なども含む)が忙しいと返信をするタイミングが遅くなることはやむを得ないとは思いますが、せっかくのご意見や生の声に対して完全にスルーしているとしたら安心して利用できないかもしれませんね。

・レビュー内容への対策として改善行動をとっているか

とくに嫌な想いをしてしまった声に対してどのように向き合うかは“接客”としても大切なこと。

実際に改善しているかの判断は利用してみないと分からないことも多いものですが、きちんとしているところだとホームページのQ&Aがしっかりしていたり、レビューで指摘されたポイントをホームページに記載されている内容の段階で改善していることもあります。

患者さん=お客様に対してどのような姿勢で向き合っているのかは、ホームページの内容からも感じ取ることができるかもしれませんね。

ポイント3.通院しやすい条件を満たしているのか

心療内科や精神科病院、メンタルクリニックなどの医療機関は、一度行って終了ということは少ないかもしれません。

お薬をいただく場合や経過観察など、状況や症状によっては月に数回通うことも考えられますので、立地条件や交通手段(公共交通の利便性や駐車場の有無)なども意識しておくことが大切です。

自宅や職場の近くだと通いやすいけれど、知り合いに会うのは嫌だな…という気持ちになることもあるかもしれませんので、物理的な立地条件だけではなく心理的な条件でも「通いやすい」を意識してみることもオススメいたします。

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いかがだったでしょうか?
私自身もカウンセラーのお仕事を始める前は、メンタル不調の相談をどこにして良いものかよくわかっていませんでしたし、身の回りにも詳しい人がいない状況だったので、父がうつ病になったときなどは苦労したことを今でも覚えています。

どういった病院を選んで良いか分からないときやご家族へのサポートで悩んだ場合のご相談も『カウンセリングこころの羽』の『カウンセリングプラン』で承っていますので、迷ったり悩んだときには是非ご相談くださいね(^^)

『カウンセリングこころの羽』岡本教兵