脳内のアンバランスがストレスを招く!?~脳の働きに着目していくと…~

こんにちは。札幌市の中央区にある『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』の岩本です。

もう12月になり、1年が終わりますね…。
今年は以前にも増して、時間が経つスピードがとてもはやく感じました。
こうして年齢を重ねていくことを考えたら、日々大切に過ごしていこうと思います。

さて今回は、ストレスで体調がすぐれない時…脳内では何が起きているのか、思考のループから脱却できない時…どうしたら良いのか等、脳の働きから着目していき、考えていきたいと思います。

脳の疲れと聞いて、一番最初に思い浮かべることと言えば、“ストレス”であると思います。
脳が疲れて身体が疲れて、二次的に病気を発症しないためにも、必要な知識を記載していきます。

脳科学から考える不安-メンタルヘルス

ストレスを感じた時の脳は…

他人や自分にイライラしたり、先のことを不安に思ったり、大きな緊張を抱えることで、脳には一定のストレス反応が起きると言われています。

ここでは前頭葉と偏桃体という脳の部位が重要になってきています。

前頭葉が人間の理性とすれば、偏桃体は感情を司る部分です。
偏桃体は外部の脅威から自分の身を守ることを最優先する動物的な本能の役割を担っています。

外部から一定の刺激を受けると、この部位が“不安”や“怒り”といった感情を生み出しストレス反応が出現します。

この場合、通常は理性である前頭葉が感情である偏桃体を上から抑えつけて鎮静化を図ろうとします。
しかし前頭葉が抑え込めないくらい偏桃体が過剰に活動すると、交感神経に作用して、激しい動悸や過呼吸などの身体症状が引き起こされます。

これがいわゆるパニック発作という状態です。

この状態を改善するためには、前頭葉が偏桃体を上から抑制するのではなく、両者がよりフラットにバランスを取り合い調和した状態を目指す必要があります。

ストレスとリラックスのバランス

身体の疲労感を改善するには…

次は身体の疲労感について着目していきたいと思います。

近年の研究では、肉体の疲労も疲労感という「脳の現象」としてアプローチされつつあります。

疲労感の解消に欠かせないのが運動です。
運動によって人間の脳が変わることも言われています。

例えば、平均60歳代後半の人たちが、40分ほどの有酸素運動を1年続けたところ、記憶を司る海馬の容積が2%増加しました。
運動によって脳年齢が1~2歳若返ったという報告があります。

運動を行い、脳の働きが改善することで身体の疲れも良くなってくるということが分かります。
これらを踏まえれば、身体の疲れすらも、休息のメインステージは脳だと言えそうです。

その他に脳をリフレッシュする方法を記載しておきます。
1.オン/オフを切り替えるための儀式を持つ
仕事モードと休息モードをはっきりさせる。

2.自然に触れる
人を超えたスケールの非人工物に触れることで、日常・仕事モードからの解放を促進する。

3.美に触れる
美しいという感覚は、脳の報酬系・背外側前頭前野などへ作用する。

4.没頭できるものをもつ
好きなことに集中すると、報酬系が刺激される。

5.故郷を訪れる
育った場所には安心感がある。

秋の長い木

グルグル思考には…

最後はこのグルグル思考のループから脱却するためにはどうしたら良いのかを少し触れていこうと思います。

この雑念が頭を占拠している状態を脱するうえでは、認知行動療法的なアプローチが有効と言われています。

この脳の状態を解消すれば、脳は本来の力をフルに発揮出来るようになり、集中力や判断力だけではなく、処理能力、創造性にもプラスの影響が出てきます。

この状態を脱却するために大切なことは、“雑念”に対して傍観者であり続けることです。

この時は、「考えている自分」と「考えていること」とを区別することをついつい忘れてしまいます。

「雑念と自分とを同一視しないこと」こそが最善の方法です。
実際いつも心に余裕がある人は、自分と考えを区別し上手く距離をとることが出来ています。

雑念が出現したときに、客観的に考えを捉える訓練を認知行動療法で行うことが出来ます。

グルグル思考から中々脱却出来ず、困っている方…『カウンセリングこころの羽』でその方法を一緒に考えさせてくれませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未