ものごとのとらえ方=認知って?~認知行動療法を知るために~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岩本です。

最初のブログ更新から、約1ヵ月も間が空いてしまいました…。
次回は認知行動療法について触れると何度も書いて置きながら、申し訳ありません(汗)

今回は認知行動療法を知るための第一歩として、認知って一体何?という視点について、私の具体例を踏まえて考えていこうと思います。

ファインダーから見える水鳥

心にある認知のフィルター

『カウンセリングこころの羽』のカウンセリングでは、「認知=好きか嫌いかを感じること」と相談者様には伝えています。

好きだけど、我慢しなければいけない、嫌いだけどやらなきゃいけない…そんな状況はどちらもストレスが多くかかります。

心には「認知」のフィルターがあると言われています。
そのフィルターを通して、人間は物事を捉えています。

ここで1つの例を挙げてみます。

状況:初めて任された仕事でミスをしてしまい、上司に指摘された。

このような状況が自分に起こったとします。その時、頭の中でどのように感じることが多いですか?

  1. 初めての仕事だったから、ミスは当たり前。次は気を付けよう。
  2. 忙しかったし、この程度のミスは仕方ない。
  3. ミスしたのは、ちゃんと指導してくれない上司のせい。
  4. ミスをして指摘されてしまった。もう自分には出来ないかもしれない・・・。

いかがでしたでしょう。①~④の例はかなり大げさに書いているので、少しでもこの思考にあてはまるかなと思うものを選んでみてください。

チェックリスト-メンタルヘルス
自分自身に当てはまっているのは、どのパターンですか?

認知に偏りがあると・・・

以前の私は④の捉え方を良くしていました。

新しい仕事を任されたり、経験したことのない患者様への対応だったり…。
少しでも上司に指摘を受けると、全否定された感じにすぐなってしまい、どんどんやる気がなくなっていきました。

この認知を「非適応的な認知」といいます。
失敗を過大に解釈し、全てをマイナスに捉えてしまいます。

このような考え方を日々していると、辛くなっていきます。
その他②、③の認知は「合理化」(これは集団への適応が難しくなる考え)、「自己防衛」(これは責任転嫁が強く、孤立してしまうことも)といい、「適応的な認知」とはいいません。

といっても状況によってこう思ってしまうこともありますが…。
上記の考え方に近いことが多いというのは、自分が辛くなる原因の1つとなり得るかもしれません。

バランスをとっている石たち

適応的な認知とは…

先ほどから出てきている「適応的な認知」とはどういうものなのか…。

それは、自分の置かれている状況、自分の能力を、客観的に見ることができ、事実を捉えることが出来る考え方と言えます。(例の①です)

「じゃあこのような考え方を身につけなければ!変わらなきゃ!」と思う方も居るかもしれませんが…
考え方を変えることはその考え方が蓄積された時間と同等の期間かかると言われています。

また、現在の自分を否定することにも繋がってしまいます。

「このような考え方もあるんだ!」と今の自分に付け足すイメージで考えていくことが重要だと思います。(これは完全に『カウンセリングこころの羽』の代表・岡本さんから教えて頂いたことです(笑))

このように自分の物事に対する捉え方を、様々な状況から考えてみることで、考え方のクセだったり、偏りを知ることが出来ます。
このクセを知ることが、自分を苦しめている考え方から解き放たれる第一歩かもしれません。

私自身も自分の考え方のクセに長い期間苦しめられてきました。

しかし、認知行動療法に出会い、勉強し、自分に当てはめたり、患者様に実践することで、徐々に変わることが出来ました。

自分と同じようなことで苦しんでいる人が少なくなることを願い、日々カウンセリングをさせて頂いています。

今後もブログでは「認知行動療法」について分かりやすく具体例を踏まえて書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。(たまに違うことを書くかもしれませんが…)

次回は自分を追い詰める「自動思考=辛い時に特に浮かぶ考え」に着目していきたいと思います。

自分を見つめなおす第一歩を『こころの羽』で踏み出してみませんか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岩本望未