カウンセリングは意味がない?!~カウンセリングの効果的な使い方~

こんにちは。札幌市にある『カウンセリングこころの羽』の岡本です。

インターネットで検索をしていると「カウンセリング」というキーワードに「無意味」や「意味がない」などの単語が検索の候補として表示されることがあります。

カウンセラーとしてお仕事をさせていただいている立場からすると非常に複雑な心境になるのですが、カウンセリングの効果を実感いただけない理由は、少し予測できる気がします。

そこで今回は、カウンセリングの効果的な使い方をご紹介させていただきます(^^)

カウンセリングで効果が出る場合と出ない場合の違いは…

カウンセリングは、「目に見えるサービス」ではありませんので、その効果や感じ方は利用した方それぞれ異なります。

基本的には自分の意思で利用したはずのカウンセリング…それでも効果を実感している方とそうでは無い方がいるのは、なぜでしょうか?

そこには陥ってしまいがちな3つのポイント(3つの落とし穴)があるのでは無いかと私は考えています。

※事前のイメージとして「カウンセリングは効果が無い」と思って利用するよりも「カウンセリングは効果がある」と思って利用した方が結果として効果が高くなる可能性がありますので、ここでご紹介させていただくポイントを意識しながら、あなたにとって最適なカウンセリングを見つけてみてくださいね(^^)

ポイント1.カウンセラーとの相性

差し伸べられた手
カウンセリングにおいて相談者さまとカウンセラーの相性は重要です…

カウンセリングには相性がとても重要です。

これは、日常生活や仕事においても同じことが言えるとは思いますが、プライベートな話題を話すことが多いカウンセリングにおいては特に重要になります。

担当カウンセラーと信頼関係が築けているか、担当カウンセラーは話しやすい人物なのか。
担当カウンセラーが提案してくる(もしくは重視している)心理療法は、自分に合っているものなのか。

このあたりが合わないとカウンセリングの時間は、相談者さまにとって「ストレスが溜まる時間」になってしまいます。

一番、カウンセリングの効果が出るのは、「話しやすい相手」であることと言えるかもしれません。

これは『来談者中心療法(クライエント中心療法)』と呼ばれるカウンセリングの基本的な考え方に通じるものです。
この来談者中心療法というのは「非指示的療法」とも呼ばれ、カウンセラーが極力アドバイスをせずに相談者さまからの話を引き出すことによって、相談者さまの(心の)自然治癒力を引き出す方法と言い換えることができます。

この効果を最大化するためには、カウンセラーの「知識の量」や「経験」なども重要ではありますが、それ以上に相談者さまにとって「話しやすいこと」が一番重要といえるのかもしれませんね。

ポイント2.継続期間や頻度が適切か

スケジュール帳
カウンセリングの利用頻度や継続期間は適切でしょうか?

次にカウンセリングを利用する期間や頻度に注目してみます。

これは、「長い方が良い」「短いと効果が出ない」と偏った考え方をお伝えしようとしているのではありません。

もちろん、ご相談の内容によって適切な頻度(週に1回が良いのか、月に1回が良いのか)は異なりますし、ある程度、基本的な考え方を学ぶまで継続するのか定期的に利用し続けるのが適しているのかは人それぞれの価値観や家庭環境などによっても異なってきます。

そのため、一概に「◯◯日に1度、◯ヶ月通った方が良いですよ」というアドバイスをすることは難しいというのが実際のところです。

目安として考えられるのは…

基本的に自分で実行できるタイプ・周囲に相談できる人がいるタイプの方は…

このタイプの方は、カウンセラーから必要な「アドバイスやヒント」を得て、そこから自分で実行してみることができます。
そのため、必要な情報を教わるための期間が「適切な期間」となります。

周囲に相談できる人がいないタイプの方は…

悩みが解決した後も月に1回や2~3ヵ月に1回など、定期的にカウンセリングをご利用すると効果的です。
(『こころの羽』で言うところの『傾聴プラン』のご利用で十分かもしれませんね。)

自分で考えて実行することが苦手なタイプの方は…

月に1回程度、継続的にご利用いただくことをオススメします。
カウンセリングのご利用を中断してしまうと気持ちが落ち込んでしまったり、悩みが増え始めてしまう可能性が考えられますので、根本的な悩みが解決して、ある程度「自分に自信を持てる状態」になるまではカウンセリングを継続していくのが安全かもしれません。

これらは、あくまで“目安”ですし、実際の期間や頻度は、ご相談者さまのその時の体調や心境によって担当カウンセラーと相談しながら決めていくことが大前提となります。

ポイント3.目的や目標がハッキリしているか

丘へ続く道-目標-目的
いつの間にか「目的」や「目標」を見失っていませんか…?

最後の3つ目の要素は、「目的」(◯◯を解消したい、◯◯な性格になりたいなど根本的な問題解決)や「目標」(次の人事異動まで心を保ちたい、営業成績を上げるために心を鍛えたいなど短期的に叶えたいこと)がハッキリしているかということです。

そもそも「目的もなくカウンセリングを利用する」という方は少ないと思いますが、カウンセリングを継続していく中で「目的」や「目標」を見失ってしまう方は意外と多いのかもしれません。

「定期的な心のメンテナンス」を目的として数ヶ月に1度利用するなど、継続期間が長くなっても「目的」がカウンセラーの認識と一致しているのであれば問題ないのではないかと私は考えています。

しかしながら、「目的」や「目標」が無い状態でカウンセリングを継続すると「何のためにお金と時間をかけているんだろう…?」と疑問が膨らんでいくことになります。

この状態になってしまうと、せっかくのお金と時間がもったいないことになってしまいます。

カウンセラーと話すことが楽しくて「ストレス解消」に繋がるということであれば、それ自体が「目的」でももちろん良いのですが、「あれ?なんでカウンセリングに通っているんだっけ?」となってしまったら、一度立ち止まって担当カウンセラーと「目的」や「目標」について話し合ってみても良いのかもしれませんね。

カウンセリングの効果を最大化する方程式

これらの3つの要素によって、カウンセリングの効果が大きく変わってくるのではないかと私は考えています。

方程式に現すと…

【カウンセラーとの相性】×【継続期間・頻度】×【明確な目的や目標】

となります。

ここで大切なポイントは、これらの3つの要素が「足し算」ではなく「掛け算」になっていること。

足し算で計算できる内容であれば、カウンセラーとの相性が悪くても明確な目的や目標と継続期間・頻度が理想的であれば、効果が出そうな気がします。

が、

実際には、そのようにはなりません。

恐らく、どこかで「マイナス」があると「掛け算」なので、結果もマイナス…つまりは「逆効果」になってしまうのではないかと思います。

そして、更にカウンセラーも一人の人間ですので、相談者さまとの「相性」は常に変動することとなります。

もちろん、すごく信頼できるカウンセラーだと思っていた方が、何のきっかけもなく「信頼できない人」になることは少ないかもしれませんが、カウンセラー自身の生活環境や勤務環境などの変化があった場合にそれまで良かった相性が悪くなっていくことは考えられます。

逆に最初は相性が悪いと思っていたカウンセラーが、何度か会っているうちに「信頼できる人物」に思えてくることもあるかもしれません。

これは、時間経過によって「相性が良くなったパターン」とも言えますよね。

また、明確な目的や目標が少なかったとしても「マイナス」ではない場合、「カウンセラーとの相性」と「継続期間」が適切であればカウンセリングとしての効果は実感できるはずです。

「継続期間」がマイナス(適切ではなかった場合)だとカウンセラーと相性が良くて、明確な目的や目標があってもカウンセリングの効果は実感いただけなくなる可能性もあります。

期間が短い場合は、効果が出る前に中断してしまっている可能性が考えられますし、期間が長いけれど「マイナス」になる場合は、マンネリ化してしまって効果が薄れていたり、逆にカウンセラーへの不信感が芽生えてしまう状況と言えます。

いずれにしてもお悩みや解決したい問題の内容ごとに「明確な目的や目標」を持って「相性の良いカウンセラー」に「適切な期間・頻度」相談することがカウンセリングの効果を最大化することに繋がるのではないでしょうか。

もちろん、気持ちの落ち込み状況によっては、自分で「自分の悩みがわからない」「目的や目標がわからない」ということもあると思います。
その場合は、カウンセリングの中でカウンセラーと一緒に考えていくことも一つの方法ですので、安心してくださいね(^^)

あなたにとっての“重要ポイント”は、どんなことでしょうか?

『カウンセリングこころの羽・札幌中央店』岡本教兵